北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2109】Famille Perrin "La Gille" Gigondas 2015

ジゴンダス ラ ジル 2016 ファミーユ ペラン家(シャトー ド ボーカステル) 2016
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、ボーカステル系列のファミーユ・ペランが作っているジゴンダス。このジゴンダス、2017年に2014年産と対峙したことがあって、3年しか経っていないジゴンダスは抜栓直後は飲めたものではなかったとのこと。でも少し時間が経ってくると素晴らしかったようなので、5年目のこいつも、抜栓してからいっとき置いて、それから飲みはじめることにした。
 
飲む前に、グラスをチェック。見た目は意外に透明感のある、ちょっと赤茶色の色彩。あれっこんなに薄かったっけ? 香りは初手から素晴らしいもので、いちごジャムと木材、少し安めのチョコレート、それから漆喰や接着剤みたいな香りも漂ってくる。これはいい香りだぞ。でもすぐに飲むのは我慢して30分ほど待ってみよう。
 
で、口に入れてみると、うへえ……タンニンがきつい。そしてワインから感じられる木の感じ。木工、といった風味が口のなかにあってよろしくない。香りの立派さ・複雑さに比べると、なんとぶっきらぼうで愛想がないのだろう。前回も確か、最初はこんな感じだったと思う。でも時間が経てばきっとこなれてくるに違いない。ここは待ちの一手だ。
 
やがて、飲み慣れてくると重量感や鉄っぽさを伴う力のあるワインになり、香りに味が接近してきて口のなかにも芳香が広がってくるようになった。男性的なワインだけど、タンニンに慣れてくると存外口当たりは悪くない。ジャミーな飲み心地に、たえず香料や漆喰、ときにパラフィンのような風味が伴う。うん、これはいいぞ、そしてジゴンダスらしさもある。夜の9時ぐらいから盛り上がってきた。いいぞ。
 
※翌日。表情が少し翳った感じがある。そう初日の後半のほうが飲み甲斐があった。全体的に、このファミーユ・ペランのジゴンダスは他のメーカーのジゴンダスに比べると気難しく、翌日の機嫌がちょっと悪めかもしれない。