北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2129】Golan Heights Winery "Yarden" Galilee-Galilaa Chardonnay Organic 2018

 
【ゴラン ハイツ ワイナリー】 ヤルデン シャルドネ オデム [2018]
 
このワインは、毎度ひいきにしているイスラエルゴラン高原のゴランハイツワイナリーが作る、シャルドネ、その少し良いバージョン。前回は2017年産と対峙していて良好な成績をおさめているけど、今回は2018年産、はたして。
 
まず見た目。かすかに緑色が混じっているかもしれない、かなり濃い山吹色。これは若いのだけど、旧世界であれば熟成したシャルドネの色とみたくなる。香りは、初手からコンポートとカスタードがむんむんと香るリッチ系。それからローソク石灰岩石灰岩のかわりに牡蠣あたりだったらもっと高級みがあるのかもだけど、いやいや、ここのシャルドネはこれが個性の一部だと思うので待ってましたという感じ。
 
口に運んでみると、少なくとも初手では杏子っぽさを帯びたコンポートっぽさ、フルーツポンチやフルーツ缶詰の汁っぽさが炸裂する。杏子っぽさがあるのと色の影響で、これまた熟成したシャルドネと思いたくなるところがあるけど、本来これは若いわけで、人工的につくられたものだろう……と打ちかけて、ふと、このボトルがちょっと温度が不安定な場所に保管されていたことを思い出し、保存が悪かった可能性もちょっと頭をよぎった。
 
この「オデム」と名付けられたワインは、ブルゴーニュの白、特にピュリニーモンラッシェ系などと比べると「酸の弱い過重ワイン」という趣はあるけれど、それをとやかく言うのは野暮というもの。こいつの石っぽさも含めた風味の豊かさと強さは新世界のシャルドネのなかでも優れた資質だし、費用対効果を考えるとやっぱりよくできた品だと改めて思う。
 
※二日目。ミネラリーな感じが目立ってきたというか、ワインに骨格といくらかの酸が与えられて立派な風采になってきた。やはりこのワインは二日目のほうが飲みごたえがある。初日に飲んでしまうのはもったいなく、できるだけ二日目以降に持ち越しするのがいいように思う。