北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2131】Palvin Campagna Bianco IGP (N.V.)

 

 
 このワインは、カンパーニャ州でつくられている品種、ファランギーナをメインとする土着品種ブレンドワイン。カンパーニャ州では有名なマストロベラルディーノのボトルに雰囲気が似ているので、買ってみた(赤も買ってある)。しかし買った後に気付いたのだけど、このワイン、ヴィンテージが書いてない。ということはノンヴィンテージってことか。まずここが引っかかりどころだった。
 
 まず見た目。少し気泡が混じった、薄い白ワインの色。あまり高くない白ワインを買ってきたらこれぐらいの濃さだろう、という感じの。香りは、白系の花がいっぱい咲いているような爽やかな香り。いや、もう少し水耕系の花の香りに近いかな。スーッとしたハッカっぽさ、またはスイカズラ系ってこんなのじゃなかったっけ?と言いたくなるような独特のフレーバーがある。値段を考えれば香りがとてもいい。
 
 で、口に運ぶと。ネギと紫玉ねぎの間みたいな、ワインを評価するうえで良くない風味がする。酸味にくわえてシェリーっぽさもあるかも。あと米酢。このワインの酸っぱさは酢っぽさを伴っている。いったいどうやって作ればこういう味になるのか? 劣化か?
 
 このワインのセパージュを確認すると、ファランギーナとコーダ・ディ・ヴォルペ(これは、南イタリアでは大したことのない白ワイン品種。略)でできているとある。この香りの良さはファランギーナとしてわかる気がする。でも味はどうなんだこれ。コーダ・なんちゃらが足を引っ張っているんだろうか。それと、良くできたファランギーナは酸味がもう少しカンパーニャ風というか、ゴワっとした酸味があり、爽快だった気がするけど、こいつは玉ねぎ・酢系で、酸味のくせになんだかニチャニチャしている。飲み進めてみると、白ワインとしてはボディがしっかりしていて、且つ空洞っぽくない長所を持っていると気づいたけど、どうにも酸の据わりが悪い。カンパーニャ州の安ワインとして期待していたけど、ちょっと違う感じ。
 
※二日目。やはり酸が悪い。香りもどこかへ行ってしまった。酸が悪いのでこれを白ワインとして肯定するのは難しい。料理にも向かないのではないか。このメーカーの赤ワインがまだ残っているのでちょっと心配。