北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2134】Au Bon Climat Santa Barbara County (ツバキラベル) Pinot Noir 2018

 
オーボン クリマ ピノ ノワール サンタ バーバラ カウンティ ツバキ ラベル 2018
 
このワインは、カリフォルニアでは割とよく見るオーボンクリマのピノ・ノワール。飲むのは久しぶりで、なんと2012年から飲んでいない。当時のコメントはそっけない。どんなワインだったっけ。
 
まずグラスに注いでみると、びっくりするほど薄い。ウズラ色とかいわれるような、朱色にかなり近い、透明度の高いワイン。本家ブルゴーニュピノ・ノワールでも、最近はここまで薄いものってあんまりなんじゃないか。香りは、抜栓した瞬間に梅系の香りがぱーっと広がって派手。でもって、よく香りをチェックすると梅、イチゴミルク、イチゴチョコレート、そんな感じのうきうきする香りがどんどん上がってくる。前回は獣っぽい香りがしたと書いてあったけど、この段階ではぜんぜんそうじゃない。
 
口に運んでみると、甘さは控えめでビター、この品種にしてはタンニンがばっさばっさしている。コーヒー的でコクがあり、新世界のピノ・ノワールらしさがある。味の傾向としてはチリ産のものに似てるかもしれない。でも香りはうきうきしている。このことに違和感をおぼえるより、これはこれでそういうワインという風采になっている。飲み進めていくと、ほんのり化粧箱のような香りも漂う。ちょっとビターみとコーヒーっぽさが強すぎて好みではないけれども、頑張って良い風味に寄せようとしているのは理解できる。
 
※翌日も、梅を軸とした香りとほんのり化粧箱。昨日とそれほど変わらない。で、二日目になり、このコーヒー&ビターに足りない要素として「酸が足りない」ということに気づいた。たとえば出来損ないの二流~三流メーカーのブルゴーニュ赤と比較すると、このワインに足りない要素は酸だ。逆に言うと、酸以外の要素はかなりちゃんとしていると思う。酸があまり好きでなく、新世界風味が好きならこれはアリだと思った。