北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2144】Francois Carillon Puligny-Montrachet 1er Cru Les Folaieres 2013

フランソワ・カリヨン ピュリニ一級 レ・フォライテール 2013
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、2013年に作られたピュリニーモンラッシェの一級。うちには2013年のブルゴーニュ白がいくつかあって、そのなかでは飲み頃っぽいのであけてみることにした。
 
まず見た目。かなり黄色っぽい。ピュリニーモンラッシェとして、こんなに黄色っぽいワインってあるのか。僅かに緑色っぽさがあるかもしれない。香りは、ほんのりほんわか、クッキーよりもミネラルと木の枝を引きちぎった時の精気、それとこれはショートケーキだ!ショートケーキみたいな香りがワインから漂ってくる。ミネラル+ショートケーキでとてもいい。ピュリニーモンラッシェってこんなにケーキっぽかったけ。
 
口に含むと、すらりとした酸味が口のなかにいい姿勢のまま入ってきた! まるでモデルがカメラの前でポーズをとったかのように端正。酸味に刺々しさが無く、適度に柑橘系甘味を伴っていて、ミネラリーな大理石系のフレーバーも帯びている。端正なのに包容力・温かみがあり、余韻もかなり長い。特級ほどの威圧感はないけれども、存在感と総合力ではとても優れたワインだ。
 
……などと思っていたのだけど、中盤以降、じりじりと黄金味と個人的に呼んでいる、ムルソーや特級モンラッシェあたりが持っている黄金味が来た!(トートロジー) それか、コシュ・デュリのぜんぜん平格っぽくないブルゴーニュ・ブランに似た感じというか。加えてこのワイン、精気が上がり調子で黄金味と相まって集中力と情熱がどんどん高まっていく。まさか、こんなに凄いワインだったとは。価格を考えれば優れた内容で感心させられた。いや、購入時の価格と現在の相場もまた違うので単純比較はできないのだけど、特に総合力と後半の伸びに関して、並みのシャルドネではこのワインに対抗できるとは思えない。家族でボトルを独り占めして大正解なワインだ。
 
※二日目も黄金味は健在で、至福のシャルドネ感が残っていた。