北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2166】Poggio Le Volpi "Tator" Primitivo Metodo Passule 2019

 
Tator Primitivo Salento Poggio Le Volpi
 
このワインは、プーリア州でつくられたポッジョ・レ・ヴォルピのプリミティーボ種単品のワイン。ただ、いちおう上位クラスらしく、えらく立派なボトルに入っている。イタリアワインがこういうボトルに入っている時、だいたい風味がごつくてきついことが多いのだけど、これもそうなんだろうか。
 
まずは抜栓。ボトルはすごく立派なのに、コルクはくずコルクで、ちょっと小さい。でもこのコルク、DIAMとかいって信頼性はあるだとか。グラスに注ぐと、光に透かしても光が透けないような、とっても濃いワインレッド。グラスをくるくるまわしても濃さがぶれない。香りは、煮豆とお線香の香りが注いだそばからぷんぷん香ってくる。いかにもプリミティーボでつくられたワインという感じがする。
 
口をつけてみると、じんわりと甘味が来て、そのすぐ後にプラムっぽい酸味がわっと広がった。タンニンはひかえめで、後味にカフェオレのような風味がふわーっとたちのぼってくる。酸味がたちあがってくる瞬間、あまーい甘味に浸れる瞬間、カフェオレのコクと膨らみが優勢な瞬間がかわるがわるあって、ときに融合する。こういうワインがうまくいっていない時には、ひとつひとつの風味・瞬間が分裂した印象を持つものだけど、このワインははじめからまとまりしっかりしていて待つ必要がない。安定した出力。
 
※翌日は、血や鉄のような雄々しいエッセンスが目立つようになってきた。硬いワインになったかも。表情が違って良かった。