北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2219】Crimson Ranch California Cabernet Sauvignon 2018

 
クリムゾン ランチ ピノ ノワール 2018
 
このワインは、カリフォルニアでつくられたという、あまり値段の高くないカベルネソーヴィニヨン。値段の高くないカベルネソーヴィニヨンって、ほっこりしたい時に飲みたくなる印象があり、カリフォルニア産のこれも、そういうワインであって欲しい。そういう気分を背景にして抜栓した。
 
まず見た目。真っ黒で光を透過しないようなワインでなく、そこそこ透過性があり、光にかざせば暗いガーネットのように輝く色合い。香りは、初手から杉の木やおしるこを思わせる香りを愛想よく振りまいてくれている。杉の木が転じてミントの葉のように香ることだってある。
 
口に運ぶと、やや梅酸っぱさの強い果実味あふれる、情熱的な第一印象。口に含むと杉の木が今度は埃や煙突っぽい風味に変わるのはまあ悪い感じはしない。ただ、情熱はあっても、鎮静力は乏しい。舌の上ではコーヒーのようなコクも感じられ、そうした点も含めて、イタリア南部のアリアニコの亜種、といった風情。安い価格帯で鎮静的な赤ワインを飲むなら、やっぱりフランス産がいいんだろうか。赤ワインに鎮静なんて求めない人にはこれはぜんぜん悪くないワインだと思うけど、おれは、今日は鎮静力が欲しかったのだった。
 
※翌日も、あまり落ち着いたワインではなく、陽気といえば陽気だったかもしれない。