北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2227】Sonoma County Duckhorn Vinyards "Decoy" Chardonnay 2019

ダックホーンヴィンヤーズ デコイ シャルドネ 2019
 
スクリューキャップをひねって抜栓。まずまず黄金色をしているのだけど、なんと、気泡が混じっている! 気泡、個人的には嫌いじゃないけど、ワイン好きのなかにはこれでめっちゃ減点する人もいる。香りは、意外にも蜜の強いやつが来る。今回、リースリング用のグラスに登板いただいているので、ちょっと感じ方が違うのかもだけど、ヘーゼルナッツ系の香りがふんわり漂っていて実にうまそうだ。
 
口に運ぶと、メロン系の風味が強く、南国のシャルドネ感がある。ところがこのワイン、そこにバターっぽさが伴っていてリッチなシャルドネらしさがある。酸はバターっぽさと溶け合っていて、刺すようなタイプではない。販売しているトスカニーのサイトを読むと、「オレンジの花、蜂蜜とクリーム・ブリュレのリッチなアロマ。」とあるけど、なるほど、そういわれるとそんな感じかもしれない。特に蜜の強い香りはオレンジの花の香りって表現がふさわしそうに感じる。南国のシャルドネのなかでは、チリ系のシャルドネは苦手なのだけど、この品は、蜜とバターのおかげで救われている。かといって濃い一辺倒かというとそうでもなく、時折、涼しげな、ラムネのごとき香りがよぎることもある。
 
リースリング用のグラスを使った功罪はわからないけれど、とりあえず今回は価格にみあったシャルドネ、いやそれ以上という感じがした。同じ地域の、たとえばカレラのシャルドネやオーボンクリマのシャルドネと比較した時、いい勝負をしていて、いくつかの点では凌駕しているんじゃないだろうか。