北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2232】Brancaia TRE 2018

 
ブランカイア TRE 2018
 
このワインは、色々なところで見かける安スーパータスカンブランカイアのTRE。どこでも見かけるから結構飲んでいるかと思いきや、なんと、2010年に一度飲んだきりだった。そのときの印象は「だんだんくどくなってきて」「キンキンしてきて」イマイチだったらしい。果たして、10年の歳月を越えたこいつはどうなるのか。
 
ボルドーグラスに注いでみると、赤茶色の液体で、まあまあ黒々している。光の透過性はそれほど低くない。香りは、水飴みたいな甘い香りとバニラやチョコレートの気配、それと少しだけスミレっぽい香りが混じっているように思われる。いつだかのグロローほどスミレっぽさが強いわけではなく、さてはサンジョベーゼが少し混じっているか、イタリア土着酵母のフレーバーかといったような。
 
口に運んでみると、まず迫ってくるのがサンジョベーゼ的なじゃぶじゃぶの果実味。で、これがかなり濃くて鼻息が荒い。サンジョベーゼの典型、キアンティ・クラシコよりもどこかロッソ・ディ・モンタルチーノみたいな亜種っぽさがある。それと堅くて背筋のあるタンニン。このワインのタンニンはちょっと強引に背筋が伸びるような趣があり、まるで、大男が窮屈そうにスーツを着込んでいる姿を連想する。あと、このワインは漆喰のようなケミカルな風味がやや強い。このあたりも、サンジョベーゼ亜種を連想させるところかもしれない。で、このワインのセパージュ(組成)を後で確認したところ、サンジョベーゼ主体にメルローカベルネソーヴィニヨンを混ぜてあると書いてあった。なるほど、そういわれたらそうかもしれない。サンジョベーゼを国際品種で強化したワインとして矛盾していないと思う。
 
※二日目。ワインが引き締まった印象になり、果実味が握りこぶしを作っているかのようだ。そしてワインに血っぽさが伴っている。いい雰囲気だ、集中力も感じられる。この価格帯のワインの二日目としては申し分ない。変化の方向性はアタリをひいた時のキアンティ・クラシコ二日目とよく似ている。