北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2234】Domaine Marc Morey et fils Chassagne-Montrachet 1er Cru En Virondot 2014

 
シャサーニュ モンラッシェ 1er "アン・ヴィロンド"(マルク・モレ
※リンク先はヴィンテージが異なります。
 
このワインは、シャサーニュモンラッシェで作られている白の一級。シャサーニュモンラッシェって近隣のエリアに比べると割安とはいえ結構な値段なので、つい、近隣のエリア、たとえばムルソーやピュリニーモンラッシェに競り負けてスルーしてしまう。ところが一本、シャサーニュモンラッシェが手許に紛れ込んだのでこれをいただいてみることにした。
 
まず抜栓の時、コルクのまわりに黄色い付着物、まるでコルクの一部がはげ落ちたような雰囲気のものがついていた。それと瓶の首のところにはガラスをひっかいたような、ぶつかったような痕跡。吹きこぼれのワインにあるような見た目ではなく、ふき取った時の色合いも違ってみえるのだけど、これは一体何があったのだろう? ちなみにボトルの液面はけっこう高め。
 
ボトルまわりをきれいにふき取った後、グラスにそそいでみるときれいな黄金色をしている。レモン色より山吹色っぽさの強いワインで、えっこんなに黄色いの? と驚くような。香りは、ほんのりと蜂蜜の香りが漂ってきて、嫁さんに言わせれば「カマンベールチーズのような白カビっぽいのがまじっている」。確かにそうかもしれない。
 
口に運ぶと、なんとも軽いアタックでしゅわーっと口に入ってくる。そこから、なんと新世界系シャルドネのようなメロンが急激に広がり、酸味よりも果実味の優勢な雰囲気ができあがった。でも、気を抜くと顔立ちが変わって潤いのある酸味が優勢になったり少し塩っぽさを感じたりすることがある。最近飲んだ範囲のピュリニーモンラッシェ系やムルソー系に比べると、大理石のニュアンスが少なく、それらに比べればおっとりとしたワインだ。
 
飲み進めると、いくらか大理石……というかそびえたつ感じが伴ってくるけれども、ピュリニーモンラッシェ系にはやっぱり及ばない。どこまでも軽く、なにやらメロンの気配がやっぱり伴っている。このあたり、自分がコート・ドールの白に期待するものとは相いれない。軽いところで端正に仕上がったワインだけど、ちょっと自分の追いかけるのとは路線違いって感じがする。
 
※二日目、メロンっぽさが抜け薄いところでバランスの秀逸なワインに仕上がってきた。めっちゃ薄口なんだけど、骸骨みたいになってしまうでもなく、上品な感じだ。この状態でより濃く、より下品(?)なシャルドネと並べたらどんな風に違いが感じられるのだろう? このワイン、ワイン会の序盤に持ってきて次に濃いめのシャルドネを持ってきて比較したら面白いのかもしれない。