北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2236】Produttori del Barbaresco Barbaresco 2016

 
バルバレスコ協働組合 バルバレスコ 2017
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインはピエモンテ州バルバレスコで良心的な価格のバルバレスコを作っている協同組合のもの。とはいえこれも値上がりしてきて、なんとリンク先の2017年ものでは5000円を上回っている。これは2016年の「畑名のついていないノーマルタイプ」で「ひと夏を少しだけ暑めの場所で越したもの」。抜栓して2時間後に飲み始めた。
 
まず見た目。少しアセロラめいた、ピノ・ノワールみたいに薄くて明るめの色をしている。両方並べたらまた違ってくるのかもだけど、単品では区別できそうにない。香りは、なんと、抜栓の直後とグラスに注いだ直後におならのようなにおいがする。グラスに顔を突っ込んで確かめると、トーンの高い揮発系の香り、それこそバルバレスコっぽい香りが来るのだけど、ここにも、動物系オーガニック臭というか、ただならぬ気配が漂う。
 
口に運んでみると、アタックは軽めで御しやすいかと思いきや……後からこみあげてくる強烈な酸味パンチ!そして苦みと渋みもかなりのもの。バローロバルバレスコはタンニンがなかなか落ち着かないことが多いのだけど、こいつはタンニンがまだ荒れ狂っていて、咳払いしたくなる。が、鼻腔を刺激する香りには赤系果実を化粧箱に入れたような、なかなか典雅な香りがある。
 
この感じだと、もっと長い歳月を置かなければ本気本領ってわけにはいかなさそう。
 
※二日目、三日目と経つにつれてすっぱさが増して、相変わらずタンニンがきつい。うーん、打ち解けない。しかしオーガニックな香りは健在、でもってトーンの高い香りがやはり捨てがたく、だんだんクセになってきた。これ、ノーマルタイプといえどもものすごく超熟なのでは。だとしたら我が家のキャパシティーではノーマルタイプを買って保存エリアをとられるより、畑名のついたタイプを買って少数精鋭で保管するのがいいのかなぁみたいに思えてきた。まあでも、この発想を突き詰めると「高いバローロバルバレスコの超少数精鋭主義で20年熟成」みたいな話になってしまい、それはそれで極端。バローロバルバレスコブルゴーニュに比べて若飲みを許してくれない感じが強いので、やはりセラーのメインを占めるのは難しそうだ。