北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2240】Catherine et Pierre Breton Grolleau 2019

グロロー 2019 カトリーヌ エ ピエール ブルトン
  
このワインは、ロワール地方でつくられたグロロー100%のワイン。グロローなんて名前しか聞いたことがない。いったいどういう赤ワインなのか事前にはわからない。さあ、どういうワインだろう。
 
まず見た目。うっわ黒々。若いカベルネフランみたいな、少し青みがかったかなり暗いワインレッド。で、香りはヴァイオレット全開。これはスミレですよ。このワインブログではキアンティクラシコでしばしば「スミレのような」と書いているけど、こいつはそれをもっと純度高くしたような、すんごいスミレ香にびびってしまった。そこから更に、ヒノキの入浴剤やハッカを連想させるすーすーした感じがある。奥の方にインキ―な雰囲気も。
 
口に運ぶと、なんとも飲み口の軽い、さっぱりとしたワイン。既知のワインのなかでは、ルチアーノ・サンドローネが作ったドルチェットを思い出す。みずみずしく、ライトで、気取らず、フルーティーで、そういうところでピントの整ったうまいワインだ。デイリーで消費するにはちょっと値段が高いかもだけど、まあだからこそデイリーでこんなにいいワインを消費できたらどんなにいいだろう、と思ったりもする。今日の夕食は豚肉のロール焼き、サラダ、サーモン、スナップエンドウ胡麻和え、ご飯なのだけど、なんと、このワインはこのおうちごはんにバッチリ寄り添ってくれる。おうちごはんに合う赤ワインは数あれど、これほどご飯ベースの食事に、ご飯そのものも含めて寄り添ってくれる品はなかなかありません。そういう意味でも貴重なワイン。
 
※二日目は、昨日よりももう少しモンテプルチアーノ・ダブルッツォに寄ったような飲み心地になった。それにしても色素の強いワインで、色素を落とすのがちょっと大変だった。それだけ濃いのだろう。ポリフェノールも多そう。