北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2259】Golan Heights Winery Yarden "Katzrin" Chardonnay 2017

 
【ゴラン ハイツ ワイナリー】 ヤルデン カツリン シャルドネ [2019]
※リンク先はヴィンテージが異なります。
 
このワインは、イスラエルで美味いワインをつくっている、ゴランハイツワイナリーのフラグシップシャルドネ。これを、前日に抜栓したエチエンヌ・ソゼの名品と比較してみることにした。
 
まず見た目。シャルドネとしてはかなり濃くて、黄金色をしている。ちなみに、昨日のエチエンヌ・ソゼのピュリニーモンラッシェ一級と比較すると、なんとあちらのほうが色が濃く、オレンジ色っぽい(つまり、あれは完全に熟しているわけだ)。香りは、こちらも大理石の香りがかなりあって、みかんの缶詰の液体の香りがばんばん来る。つまりこちらのほうが南国シャルドネの風情がある。
 
口に運ぶと蜂蜜クッキーの味が爆発的に広がり、ヤルデンのシャルドネ三兄弟のなかでも濃度はこれが一番じゃないかというような。他のヤルデンのシャルドネと比較した時、この品はミネラルの風味がより大理石に近い、いわばブルゴーニュ的だと感じる。そして等号で結んでいいのかわからないけれども、このワイン、簡易ムルソーとでもいうべき輝きがあって、舌の上で転がせるバターのようなコクもおいしく、いやあ、やっぱりこれもいいワインだ。ソゼの品と比較した時、ある程度は高級シャルドネとしての共通点があり、ある程度は方向性が異なっていて、前回よりもこいつはよくできたワインだと感じる。ピュリニーモンラッシェを飲んだ後に飲んでも魅力は色あせず、繊細なあやこそ劣るにせよ、リッチさで健在さをみせてくれた。あちらとの価格差を考えると、これも立派なシャルドネだし、こちらにはわかりやすさがある。
 
※翌日も、ムルソーもかくやという美味さで満足のいく内容だった。このメーカーの下位シャルドネだったら石灰岩やラムネのニュアンスになりそうなところが、こいつはやっぱりブルゴーニュに雰囲気が近い。もちろん石灰岩やラムネっぽい品もいいのだけど、高級シャルドネの一般基準でいけば、やっぱりこのカツリンが一枚上手。