ザブ シラー 2019 ヴィニエティ ザブ 750ml [ファルネーゼ]
このワインは、シチリアでファルネーゼのグループが作っているザブというブランドのシラー。シチリア産のシラーなんて安物なわけだけど、冬にはこれを少しだけ温めて飲んでみたい。そう思って抜栓してみることにした。
まず色。めちゃくちゃ不透明な、ブラックチェリーのようなワインレッド。こりゃまた濃い赤ワインですなぁ。香りは、ある程度まではプラムっぽい香りなんだけど、そこに煮豆のエッセンスが混じってきて、スーッとしたニュアンスとほっこりとしたニュアンスが共存している。
口に運んでみると、口当たりはソフトながら、果実味がどくどくと口のなかに流れ込んでくる。葡萄というより、濃いトマトや血を思わせるところがある。ワインの後味には酸味がしっかり感じられるけれど、この酸味も意外にトマトっぽい(青さ)を伴っている。これらは、寒い状況のなかで飲んだのでもう少し温めたらまた違うのかもしれない。で、少し温めてみると、タンニンがざらざらしている点も含め、もう少し血の通ったワインという感じがある。そうかそうか、冷えすぎるとやっぱりダメなんだこのワインは。シラーらしい酸味と果実味のきいたつくりで、おいしくいただけました。
※二日目は、もう少し酸っぱい感じのワインになり、こちらのほうが慣れ親しんだ安シラーではある。でも初日のほうが面白く飲めた。