北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2268】Henri Boillot Bourgogne Pinot Noir 2019

 
アンリ・ボワイヨ ブルゴーニュ ピノ・ノワール [2019]
 
このワインは、ムルソーに本部を置くアンリ・ボワイヨの作っている平格ブルゴーニュ。この、アンリ・ボワイヨのワインは以前に一度対峙があって、そのときの品はヴォルネ1級フレミエの2009で良い様子だった模様。今回は7年以上の間隔が空いていて、格が大幅に落ちている。さてどうだろう。
 
まず抜栓。おや?平格ブルゴーニュなのに、樹脂か蝋かでコルクが固められているぞ? ボトルもやや大柄だし、なんだか偉そうだ。コルクの長さもなかなか。色合いは、最近のブルゴーニュ赤のなかでは輝きがはっきりしているほうで、ガーネット色に輝いていてきれいだ。香りは、梅っぽさのやや強い、酸っぱそうな予感の漂う感じ。そういえばこのワイン、2019年につくられているってことは随分と若いのだった。
 
口に運んでみると、酸味がしっかりとしていて目が冴える。少し前に飲んだ、イタリア産の同品種のワインに比べて、酸がシャンとしていることにかけて明確に格上、シャープな輪郭だ。で、このワインにもコーヒーっぽさ&コクが少し漂っていて、ブルゴーニュ赤としては少し南の地域、または新世界寄りのつくりと感じる。乳酸がしっかりなのか、口当たりのなかにミルキーというかヤクルトっぽいというか、そういうニュアンスがあるように感じられる。森の下草っぽさ、土っぽさよりも、酸味と、ややトーンの高めなプラムっぽさで引っ張るワインという印象を受ける。そのトーンの高いプラムっぽさは若飲みのためか、それともこのメーカーの思惑どおりなのか。なんにしても新鮮な果実味を楽しむにはいいワインだ。
 
※二日目。前日よりも香料の香りが目立つ気がする。とはいえ果実味と口当たりで迫ってくるスタイルは大きく変わらない。悪いワインではないけれども、この価格帯でこういうつくりの品を買うべきかは、難しいところだ。