北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2314】Albert Bichot (Domaine du Pavillon) Meursault Premier Cru Les Charmes 2007

 
ドメーヌ デュ パヴィヨン ムルソー プルミエ クリュ レ シャルム 2016 アルベール ビショー
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
続いてムルソー一級シャルム2007。比較的最近にコント・ラフォンのムルソー・シャルム2009を飲んで記憶に残っているうちの勝負なので楽しみなカード。
 
色ははっきりと黄金色をしていていかにもムルソー。で、香りは、はじめの瞬間、一部赤ワインにもあるような香料が来た。それこそひとつ前のボーヌ一級で瞬間的によぎったような。そのすぐ後、蜂蜜とクッキーと花畑、そして大理石の薫る素晴らしい香りがしてきた。ムルソー一級にありがちな定番展開ながら、もちろん悪い気はしない。
 
口に運ぶと、びっくりするほどリンゴ! 酸味全開のリンゴが来ましたぞ!なんだこれは? しかし首をかしげる間もなく、ミネラルというか、大理石というか、骨のある展開になり、ときには塩水みたいな風味がよぎる。ムルソーだからか、バターリンゴみたいな雰囲気を連想することも。コント・ラフォンのシャルムと比較すると、こちらは軽装備、あちらは重装備といった赴きがあり、こちらのほうがさっぱりとした構成になっている。じゃあ軽装備だから悪いかといったらそうでもなく、軽やかさ、爽やかさがあるこのワインもなかなかのものだ。それでいて両者の共通点もあるし、このワインをとおしてコント・ラフォンのムルソーシャルムの旨さもかえって理解できたところもあり、感心せずにいられなかった。これだから比較検討はやめられない。だいたい、両方のワインの持ち味がわかって、片方が一方的に優れているというより、両者の良さ、特質が明らかになる感じがして楽しい(そして自分のあたまが良くなったと錯覚できる)のだ。