[2014] マランジュ ルージュ ベルトラン ド ラ ロンスレイ
このワインは、ヴェリタスさんで2300円ぐらいで売られていた、ブルゴーニュ中核エリア南半分、コート・ド・ボーヌに比較的最近まぜてもらった新興アペラシオン、マランジュの村名格ワイン。まったく期待していないのだけど、まあこれ、飲んでみましょうってことで。
まず、色。オレンジ色がかっていてかなり薄い! このクラスのブルゴーニュ赤は別に濃い必要ないので、こういうのは大歓迎。香りは、アセロラみたいな淡い果実香がぷーんとしていて、色合いにふさわしいライトな雰囲気。でも薄そうな感じはしないぞ。よだれが出てきそうだ。
口に運ぶと、なめらかでなで肩な、アタックのまったく感じられない飲み口。これも見た目によく似合っている。そして美味い! タンニンもだいぶこなれていて、実のところ、ちょっと老成しているのではと思えなくもない。でも後味の段になると、アセロラ的な甘酸っぱい雰囲気がじわわーっと口に残る。
ほほー、これはこれでいいワインじゃないか。偉大なワイン、貴族的なワイン、複雑なワイン、そして果実味たっぷりのワインではないけれども、うすーいところで、なめらかなところでピントが合っている。いくらでも飲めちゃいそうだし、実際、ぐいぐいと飲んでしまう。これはいいものを知った。リピートしたい感じだぞ。
※翌日になると、苦みやコクがしっかりとしてきて、フォントのごついブルゴーニュ赤に変わった。これもこれで悪くないし、初日とのメリハリという観点からいって面白い。してみれば、いいワインだと思う。