北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2335】Thierry Violot-Guillemard Beaune 1er Cru Clos des Mouches 2017

 

 
このワインは、ブルゴーニュはボーヌ一級のなかで筆頭格として名高いクロ・デ・ムーシュ。この畑は、ジョセフ・ドルーアンという大手が有名かつおいしいワインを作っているのだけど、これは聞いたことのない作り手のもの。果たして、ドルーアンに迫るおいしさを見せてくれるか?
 
ブルゴーニュグラスに注いでみると、意外に色は薄く、赤茶色に近いカラースペクトル。若さの割にこりゃ薄いぞ。香りは、抜栓直後からアセロラとチョコレートと箪笥のにおいがぶわーっと来て、結構高いブルゴーニュらしさがある。ちょっと米ぬかのニュアンスがあるのも悪くない。
 
口に運ぶと、アセロラ感がやや強いながらも、そのトーンは高い。ジュヴレ・シャンベルタンやニュイ・サンジョルジュといった北部の有名畑にあるような重厚感はないけれども、ミネラルと立体感が豊かで一級だぜ! という思いはする。しかしクロ・デ・ムーシュってこんな難しい畑だったっけか? 南部(コート・ド・ボーヌ)のワインらしさがありつつも、ボーヌから連想させる飲みやすさ・親しみやすさではなく、ちょっと考えさせるタイプのワインだ。そういう状態が続くも、後半になって果実味がどくどくと強まってだいたいイメージに近い飲み心地になった。
 
※翌日は森っぽさが強まった反面、立体感は弱まり良し悪し。初日の後半が一番面白かった。