北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2238】Dampt Freres Emmanuel Dampt Bourgogne Tonnerre Chardonnay "Chevalier d'Éon" 2019

 
[2019] ブルゴーニュ トネール シャルドネ シュヴァリエ デオン ダンプエマニュエル
 
今日の夕食は鰯のフリッターとアサリの酒蒸し。アサリの酒蒸しをつくるには白ワインが欲しくなるわけで、料理用の白ワインを確かめたら切れていたので、急遽、こいつを登板させることにした。今日はこれを飲み、アサリの酒蒸しをやって、残りは料理酒に回そう。シュヴァリエ・デオンの名を冠するこのブルゴーニュ白ワインの傍流との対戦は以前にもあって、シンプルなつくりながら楽しめていた模様。
 
まず色。はじめはかなり白っぽい色合い。うっすいシャルドネだなー。で、香りは花畑系のフローラルな、そして爽やかな香りがぷんぷんする。口に運んでみると、少しだけマコンのような南国寄りの風味はあるにせよ、基本は質実にさわやかで細身のシャルドネ。同じ細身のシャルドネとして有名なシャブリに比べると、こいつはミネラル感が乏しく、あっさりとしている。そしてアサリの酒蒸しや鰯のフリッターに合わせると、完全にワインが添え物になって食事が主役として活き活きする。いやー、美味い。上級ブルゴーニュたちにはいろいろ及ばないところはあるけれども、逆に、非常にシンプルなシャルドネとしてこいつは本当によくできていて、邪魔なところがない。チリワインのような果実味やブルゴーニュの格上白ワインたちの持つ複雑さや立体性を求めては駄目だけど、最もベーシックな構成を期待するなら逆にこれがベスト。こういう褒め方はろくでもないかもしれないけど、このワインの後に、本命の立派な白ワインシャルドネを飲むと、本命の個性が逆にわかりやすくなると思う。白紙のシャルドネとしておすすめ。