北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2343】Capitain Gagnerot Ladoix 2018

 
キャピタン ガニュロ ラドワ 2018
 
 
このワインは、以前飲んで美味かった、キャピタン・ガニュロというラドワの作り手の村名格。今回はかなり長い間ワインボトルを立てた状態にしていたので、本態がよく掴めるのではと期待して抜栓。 
 
まず見た目。やや暗く、こげ茶色っぽさを伴っている。濃いといえば濃いが、たぶんメルローあたりと隣り合わせに置けばそこまででもないと思う。香りは、梅系のお香みたいな香りがするけれども、そこに森の下草みたいな香りが初手から入っていて、以前に飲んだ時のイメージにかなり近い。
 
口に運ぶと、甘酸っぱさがばっちり来て、そこにミルキーななめらかさが伴う。梅っぽさは味の次元でも健在だけど、これは梅っていうより梅ジャムか? タンニンはあるけれどもうるさい感じはまったくなく、コンパクトにまとまっている。じゃあ甘酸っぱいばかりの軽いやつかといったら、案外、カフェオレみたいなニュアンスもあってコクもあり、とにかく軽いだけのワインともまた違う。時間が経過するうちに、焦げたパンや腐った切り株みたいな香りもよぎってきた。いいぞ。
 
もっと高い値段でやっている、いわゆる一流どころや注目株がつくる複雑さと絢爛さを優先させたブルゴーニュ・ルージュや村名格にはさすがに及ばないけれども、これはこれで堅実に旨い。3000円ほどで購入できるブルゴーニュ村名格価格としては全然アリだと思う。
 
※翌日は、顔つきがもう少し森っぽさと腐った切り株っぽさが強まり、なおかつ果実味をはじめ、味のスカラー量が全体的にぐっと強くなった。相変わらず、これはなかなかのもの。これからも視野に入れておきたい感じだ。