北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2349】Argiolas Vermentino di Sardegna "Costamolino" 2021

 
2020年 アルジオラス コスタモリーノ ヴェルメンティーノ ディ サルディーニャ
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、サルディーニャ島では安心・定番の白ワインともいえるヴェルメンティーノ種でつくられたもので、メーカーは島一番の作り手と言ってもたぶん外れじゃないアルジオラス。このコスタモリーノは典型的ヴェルメンティーノだったはずで、2014年に対峙記録がある。今回は出来て間もない2021年との対面、もう楽しみな感じだ。
 
冷蔵庫から取り出してまず見た目チェック。薄い!レモン色の白ワインで、ある意味、典型的な白ワインらしい色をしている。香りはあっさりさっぱり系で、すがすがしい。前回ほど蜂蜜っぽい香りが来ないのは、リースリンググラスを用いたためかもしれない。
 
口に含むと、さっぱりとした飲み心地と酸味がきゅーっと押し寄せてくる。爽やか系のワインなんだけど、一部のシャルドネにありがちな林檎で押す感じは乏しく、こちらはレモンのようなシャープな柑橘、それから石灰岩系の酸味だ。とはいえ、サルディーニャ島のヴェルメンティーノのなかでは、これはまだ洗練されているというか、石灰岩のごわつきが少なく、飲み心地のエッジがシャープだ。そういう酸っぱいワインなのだけど後味には蜜の気配もあってやせぎすという印象からは遠い。で、前回同様、ヨモギみたいなハーブっぽい雰囲気が次第に盛り上がってくるのも秀逸、飲み進めるうちにパパイヤが香る場面も。この品種は、サルディーニャ島とトスカーナ州リグーリア州でよくつくられているけれども、サルディーニャ島の代表はやっぱりこの銘柄だと思った。旨いだけでなく、洗練の気配があって退屈させず、とにかく炭酸ゴワゴワ系の安物ヴェルメンティーノに比べて人懐こいのだ。