北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2356】Bertrand de la Ronceray Maranges 2014

 
[2014] マランジュ ルージュ ベルトラン ド ラ ロンスレイ
 
このワインは、夏のはじめに飲んでみて意外と良かったマランジュの2014。今回、これをより上級のブルゴーニュとの比較のために引っ張り出してみることにした。初日は単体で楽しむことにしましょう。
 
まず見た目。前回同様、かなり赤茶けた薄い色あいで、透明度高い。こういうのは別に嫌いではないので気にせず香りを確認。今回は夕張メロンの香りが濃く漂い、ちょっと夏の間に(良し悪しはさておき)時計が早送りされてしまったのかもしれない。アセロラ系の香りもあるけど、後景に退いている。
 
口に運ぶと、やはりまるっとした飲み心地。前回に比べると、ちょっとタンニンのばさっとしたニュアンスがいきなり来て、きついかなと思う。アセロラ的な甘さは今回ちょっと弱く、カフェオレみたいな雰囲気の後ろにやや隠れてしまい、前回と比較すると痩せた、それか元気を失ったイメージが伴う。このワインは、ひと夏、いい加減な場所で保存しておいたので不自然老化してしまったせいか。それともボトル差か体調差か。飲み進めるうちに口当たりが滑らかになってきて良かったけれども、どこか、(自分があまり得意ではない)ブシャールの平格ブルゴーニュに似たきつさが伴っている。メロンの香りは結構いい感じになっているんだけどなー。
 
※翌日。これも前回同様、翌日のほうが線の太い、ちょっと香料も入っているようないまどきの少し高い平格ブルゴーニュ赤みたいになってきた。ドミニクローランあたりの平格ブルゴーニュ赤あたりにある線の強さ、香料の強さに似通ってきたような。価格帯と畑のマイナーさからいって、それは好ましい兆候だと思う。
 
※三日目。いやいや、香料は健在、衰えている印象は皆無。やっぱりこれは価格よりも内実に優れたワインだと思う。ヴィンテージはそんなに強くなさそうだから、これはマランジュの良さか、それとも作り手の良さか。ますます気に入った。