北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2361】Feudi Di San Gregorio "Dubl" Falanghina Spumante (N.V.)

 
ドゥブル ファランギーナフェウディ ディ サングレゴリオ
 
このスパークリングワインは、夏のはじめにまとめて買った、お値打ち価格だったフェウデイ・ディ・サングレゴリオのスパークリングワイン。本来、さっぱりとした風味のファランギーナという南イタリア土着品種を使っていながら、このワインはふくよかなシトラスの風味で、なめらかで、そこらの雑魚スパークリングワインとは違った、さすがシャンパンのジャック・セロスが関わっただけある貫禄をみせてくれたものだった。夏も終わったので、これを今日はいただくことにした。
 
まず色をチェック。わずかに緑色がかっているかもしれない麦わら色で、スパークリングワインとしては及第点。ただ、このボトルは泡の勢いが小さい。夏の間、必ずしも好ましくない環境に置かれていたからだろうか?……と思いきや、まあまあ泡があがってきて一安心。香りは、ちょっとメレンゲのような香りが伴いつつも、すがすがしい花畑の香り、それと今回はリンゴのような香りがする。
 
口に運んでみると、今回は結構酸味が強くて酸っぱいぞ! 前回まではかんきつのなかでも伊予柑やオレンジを連想したとあったけれど、今回はもう少し白系の柑橘を連想させるすっぱさがある。ファランギーナをはじめ、南イタリアの良質な土着白ワインにありがちな、ごわっとした酸味と石灰岩系の風味を伴い、きりっと涼しい。そうこうするうちに、次第に泡のたちのぼりが豊かになってきて、見る間にグラスは泡でいっぱいにみたされた。うんうん、いいんじゃないでしょうか。ランニングしてひとっぷろ浴びた後、夕暮れ時にイタリア産のオリーブと一緒にこれをやったんだけど、イタリア同士、相性のいいことといったらない。極上というほかない。
 
個人的には前回までのオレンジらしさがある風味のほうが好みだった。今回、かなりボトルから受ける印象が違ったのでちょっと不思議ではあるけれども、後半になり飲み心地の良さが際立ってきて、いや、やっぱりこれもいいものだなと改めて思った。