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このワインは、アルヌ・ラショーが作っているエシェゾー。エシェゾーは広い範囲のブルゴーニュ特級ながら、まさに広さが広すぎて何が何やらわからないので長らく放置していた。で、色々な事情があり、我が家に運ばれてきたこのエシェゾーと向き合うこととなった。
まず色。うずら色系というか、かなり薄い印象を受ける。ピノ・ノワールの色といったらこれぐらいがいいように思う。香りは、抜栓していきなり、香料の香りとマッシュルームの香りがあたりをよぎって気持ち良い。黒系果実やチョコの香りもあるけれど、それ以外のエッセンスがかなり多いと感じる。
口に運ぶと、初手のアタックはマイルドながら、結構コクがあり、しっかりとした酸を伴っている。けれども酸が後味のメインにはならず、コーヒーのようなコクが伴う。とはいえ、今の段階ではいろんな（凄い）風味を狙いすぎてどっちつかずになっているようにもみえる。開花したらまた違うのかもだけど、今の段階ではいずれもつぼみ、仕込みの段階でしかないのかもしれない。
ところが時間が経過するにつれ、果実の情熱が前に出てきて、コーヒーのようなコクを包むようなまろやかさ、上品さがワインに宿るようになってきた。単に美味いのでなく、舌触りや口当たりに抜群の上手さがあり、香りとの統合性も高い。白コショウみたいな風味が宿ってくるのも良い。こうなると、なるほどブルゴーニュの上位のワインだとわかるのだけど、この時点で特級の名に値するのか、はてさて。翌日の様子をみてみよう。
※翌日。少しこじんまりとしてしまった。もちろん旨いし風味は複雑で舌ざわりも良い。でも特級というよりはよくできた一級というイメージが。エシェゾー、もらいものとしては上等だけど自分で買うのは躊躇する。
※このワインについては、現在、楽天で引っかかるお店の値段設定がよくわからない。ブルゴーニュが高騰しているといっても、これは過大評価だと思う。どこかでアルヌ・ラショーがめちゃくちゃ激賞でもされたんだろうか？
