「軽くて気持ちの良いピノ・ノワールが呑みたい、けれどもそれらしいワインの在庫がない」という欲求を抱えたままイオンをぶらぶらしていたら、このワインと睨み合いになってしまい、つい買ってしまった&持ち帰った日に抜栓してしまった。こいつは2008年モノとも対峙したことのある、ムルソー1級、イオンオリジナルくさいブランドのワイン。これならきっと、お気楽でしょう。値段は2480円と前年版と同じ。それでいてグッドヴィンテージといわれる2009年なのでちょっと嬉しい。
まず、色。2009年のダンジェルヴィーユ・フレミエと比べて、はっきりと黒っぽく不透明。パッと見ただけだと、ブルゴーニュのピノ・ノワールじゃなくて、ブルネッロとかローヌの赤ワインとか言われて頷いてしまいそうなほど黒っぽい。匂いをかぐと、お汁粉のような粒度を伴った匂いとローソクっぽい揮発臭がして、その後から少しばかりイチゴチョコレートっぽさが出てくるような。
口に入れてみると、おっ!これは軽くて呑みやすいぞ!けっこう充実していて、鉱質がしっかり利いている感じがする&適度に主張している渋み。果実味もあってジューシーでおいしいんだけど、「重くないけど充実感があり」「水っぽくも薄くもないけれども羽の生えたような軽やかさがある」。意外とヴォルネっぽいのでは?ダンジェルヴィーユの2009のような精気の濃さは欠いているけれども、前回の2008年ボトルに比べると、断然いい。そして呑み勧めていくごとに、果実味と迫力がジリジリと高まっていく!こんな、イオンオリジナルの、わけのわからない一級畑のワインでも2009年はしっかり出来ているのかー!とちょっと関心した。2009年ヴィンテージの評価をちょっとあげようと思った。それと、このワインはもう一本追加購入!保護するためにイオンに走ろう!
※二日目、残った200mlほどを頂くと、やっぱり少しちんまりしてしまうような。一人で半日ぐらいかけて呑むのが吉なのかな。