北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2033】Henri Bonneau Chateauneuf-du-Pape 2011

 
アンリ・ボノー シャトーヌフ・デュ・パプ
さて、最後に出てきたのはアンリ・ボノーのシャトーヌフ。以前に対峙したセレスティンに比べると、このワインからは物凄い香料の香りが漂ってくる。9歳のシャトーヌフだけど、これ飲み頃を迎えているのでは? むせかえるほどの香料、いや、香水だ! デパートの一階のいろいろな香りがワインに重なっているような雰囲気になっている。シャトーヌフ系にありがちな、ごっつい果実とベーコンで攻めてくるタイプでなく、完全に香料・香水の領域のワインになっている。ゴージャスな花が咲いているようだ。ローヌのワインもこういう風に仕上がるのか。ある部分で値段の高い(そして熟成した)ボルドーなんかに相通じるところがあるようにも感じる。
 
そしてこのワインの大変良かったところは「帰り道もずっとこの香水の香りが身体に染みついて離れないこと」。がぶ飲みしたわけでもないのに、帰り道に残り香がずっとついてくること。間違いなくこれはいいやつだ。
 
自分はこういう香水系を選ぼうとしないしできないので、良い体験となった。
 

【2032】Sylvain Pataille Marsannay l'Ancestrale 2015

シルヴァン・バタイユ マルサネ"ランセストラル" 2015
 
 次に出てきたのは、マルサネ。ポマールの後にマルサネって順序が逆じゃね?と思ったのだけど、そうとも言えないのがまた面白いところ。
 
 色はポマールより暗く、若いためか、酸味が溌剌としていてタンニンもかなり生きている。爽やかな……香り? いや、味だけでなく、香りに爽やかな成分がある。これは……香水系ではないか。次に出てきたアンリ・ボノーのシャトーヌフもそうだけど、今回のワインには自分があまり追っていなかった「香水系のエラガンシー」がかなりある。ここまでくるとかなりアルコールが回っていてクラクラしていてメモも不十分なのだけど、マルサネにこういう可能性があるというインパクトはくっきりと記憶に残っている。マルサネはノーマークだったので意表を突かれた。これはポマールより後に出てきてぜんぜん不思議じゃない。
 

【2031】Frederic Cossard Pommard 2008

 
フレデリック・コサール ポマール 2015
 
続いて出てきたメインディッシュはイベリコベジョータをソースにあわせたもの。適度に噛み応えがあり、適度に脂が乗っていてストレートに美味い。このタイミングでいただくのは、ポマール。 
 
オリヴィエ・クサンのカベルネフランほどではないにせよ、色調はやや濃い。ワイングラスに鼻を近づけると、桐箱系ではなく、別種の香料(お香の店に売っているような・少し動物系も混じっているタイプの)、ジビエ、そのあたりを強く意識する香り。でもって、このワインからは果実系の香りが特に強く感じられる。
 
口に運ぶと、モルゴンなどに比べて草っぽさがある。これ、もしかして一つ前のカベルネフランと混線してないか?(しかし、メモには「ポマールから草っぽさ」と記されている)ある程度、酔いが回っているのでこのあたり真偽不明。イベリコベジョータとの相性はとても良い。さすがにうまく付き合ってくれる。このワインも2008年とあり、ポマールとしては一人前の年齢なためか、変に引っかかるようなところはなく、おいしくいただけた。
 

【2030】Olivier Cousin Cousin de Martigné 2000

 
vinica.me
 
次に出てきたのはオリヴィエ・クサン。このオリヴィエ・クサン、ロワールの赤とボジョレーの赤が引っかかって、どちらも結構有名だったりする。調べた限りでは、この赤いボトルの品はロワールのものらしい。
 
色はかなり濃い。ふっさふさとしたカシス色をしていて、ロワールの良い赤らしい姿をしている。ただ、2000年のカベルネフランがこんなにカシス然とした色調だとはびっくり。口に運ぶと、タンニンがしっかりしていてワインがまだぜんぜん生きている。自然派だからか、ちょっとニュニュっとした口当たりがあって飲み心地良い。で、このワイン、時間が経つと桐箱みたいな典雅な香りを放ち始めて、いい雰囲気になってきた。これを二人ぐらいで飲んだらさぞ気持ちいいんじゃないだろうか。オリヴィエ・クサン、これは買ってみたいけれども楽天では取り扱っていない様子。残念。
 

【2029】Guy Breton Morgon Vieilles Vignes 2004

ギィ・ブルトン モルゴン VV 2017
※リンク先はヴィンテージが異なります

 
2003年のモルゴンと一緒に出てきたのは2004のモルゴン、またもや垂直試飲。ところが2003はちょっと老成した感じになっていて、自分としてはもう少し若いやつが欲しかった。2004年は2003年に比べて弱ヴィンテージ、雨は多くテントウムシが大発生した不吉な年なので、これはいまひとつじゃないかなぁ……と思ったのだけど。
 
……こちらは色が濃い。香りも残っていて、マグネシウム風味も含めて風味が強く、若々しい。なんだこれは。一般的にいえば2004のほうが弱いはずなのに、完全に逆転現象。これは、モルゴンらしいです。飲み進めるにつれて、酸味のあいまに円やかささえ伴い、飲み応えも加わってきた。しゃきっとしてきた感じだ。驚いた。やるじゃないか、2004も。ボトル差?このメーカーさんがたまたま2004に大成功した? こういうこともあるからワインはわかりません。
 

【2028】Guy Breton Morgon Vieilles Vignes 2003

ギィ・ブルトン モルゴン VV 2017
※リンク先はヴィンテージが異なります

続いて出てきたのは、なんと2003年のモルゴン。クリュ・ボジョレーのなかでは頻繁に飲んでいるモルゴンだけど、これだけ寝かせたものには出逢ったことはない。2003年は暑い年なので、根性のあるワインかもしれない。はたしてどうか。
 
で、グラスに注いでもらうと意外なほど薄い色をしている。若い頃に飲むモルゴンとは大違いで、グラスの辺縁が透明オレンジっぽくなっている。香りはそれほどくっきりしていないけれども、グラスが自分の苦手なタイプだったのでいつものグラスで試したらまた違ったのかもしれない。
 
口に運ぶと、少し酸味が立っているがマグネシウム感は残っている。エレガントにまとまっているかわりに、押し出しの強さはみられず、自分ならもうちょっと若い頃に飲んでしまいたいかなぁと思った。