北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1675】La passion Grenache Vieilles Vignes 2013

 
ラ パッション グルナッシュVV ヴィエイユ ヴィーニュ 2013
 
 このワインは、以前に飲んだことのある「ラ・パッション」のヴィエイユ・ヴィーニュ版。ということは、より古い木からできたワインだけで構成できた上位バージョンってことになる。元のラ・パッション自体がまずまず飲める安ワインだったので、こいつも基本的にいけるでしょう。
 
 グラスに注いでみると、不透明で黒々とした赤ワイン色。さすがにグルナッシュという感じがする。香りは梅系お線香のものに加えて甘くてほっこりとしたおはぎのようなフレーバーを伴っている。あと、わずかに汗っぽく感じられるかもしれない。
 
 口に入れると、甘味をあまり伴わない、意外に辛口ワイン然とした風味。果実味はあるけれども甘さ控えめ、苦みをいくらか伴い、タンニンはふっふさで厳しさは感じない。いくらか植物の茎のような風味、さきほどの汗のような風味が残っていて、高級、という感じとはちょっと違う。田舎っぽいグルナッシュだ。
 
 ※二日目は、果実味がジャムっぽさを帯びてきて、割とありがちな南仏系赤ワインになった。初日も二日目も特筆するようなワインではなく、まずくはないけれども特筆するようなグルナッシュでもない感じ。こういうのを飲むと、ローヌのジゴンダスやシャトーヌフパプのグルナッシュたちの卓越が逆によくわかる。
 

【1674】Maison Louis Latour Meursault-Charmes Premier Cru 2007

 
ルイ・ラトゥール ムルソー シャルム
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 ムルソー、です。しかも2007年。
 
 まず見た目。色彩はムルソーとしては決して濃い部類ではなく、割と普通に黄色っぽい白ワイン色をしている。「山吹色」「黄金色」といったワードはこれからは想像できない。香りは……ぶわっと沸き上がる蜂蜜!それからフルーツポンチ系の香り。ムルソーというにはちょっと南のシャルドネっぽさが強いというか、まるでヤルデンのシャルドネみたいだ。カスタードっぽくもある。なんという直球。
 
 で、口に入れてみると意外なほど酸っぱい。香りは南のシャルドネ然としていても、酸味はとても爽やかでしっかりしている。2007年のブルゴーニュ白ワインは全般的に酸が素晴らしく綺麗で活き活きしていると感じるけれど、こいつもそう。二口、三口と味わってようやく、活き活きとした酸にこってりとしたバターっぽさやクッキーっぽさが乗ってくる。それと塩味。このワイン、塩っぽさとミネラルっぽさがある。石灰岩ぽいバッタもんぽくなくて、もっとコート・ドール直販かシャブリかという感じの。かと思えば梅や茸の匂いも漂ってきたりして、なかなか頑張っている。抜栓してすぐよりも数時間経った姿のほうが高級白ワイン然としていて、見所がある。ムルソー一級、ましてやシャルムという畑のなかでは値の張らない部類だけど、2007年というブルゴーニュ白ワインの良ヴィンテージのおかげか、すこぶる面白い出来映えだった。
 
 ※二日目。バターっぽさやクッキーっぽさ、甘味はちょっと退いたかわりに、塩っぽさとミネラルが初日より目立つようになった。きのこも健在、酸はあいかわらず良質。なるほど納得な白ワイン。満足があった。
 

【1673】Clean Skin Riesling "Waipara" 2016

クリーンスキン(ノーラベル):[2016or2017]リースリング "ワイパラ"
 
 このワインは、ラベルが最小限の、バルク品っぽいニュージーランド産のリースリング。見たことも聞いたこともない。さて、なんでしょうか。
 
 見た目は本当に普通の白ワイン。シャルドネの大半に比べて薄い色をしている。香りは、初手ではライチっぽい甘い香りがぶわっと来た。辛口リースリングではこういうタイプもなくはないけれども、かなり香りが強いほう。その奥から花畑のいい匂いが。
 
 口に入れると、たっぷりたぷたぷオイリーな口当たり。すんごくべっとりしていて、ライチっぽい甘さに加えてグレープフルーツっぽい苦み、でもって後味もねっとりとしている。それでいて爽やかなのはさすがの辛口リースリング。飲み進めると、菖蒲の葉のような匂いやスパイシーな刺激が加わって、この価格帯のリースリングとしては破格の内実。たとえばアルザス産でこのクオリティを求めたら2000円はくだらないように思う。雑味も感じられず、終始美味。これは良い買い物をした。
 
 ※二日目は、香りと味の強さがいくらか失われた。悪いというほどではないのだけど。でも、飲むなら断然初日。
 

【1672】Cono Sur Cabernet Sauvignon Reserva Especial 2017

 
コノ・スル カベルネソーヴィニヨン リゼルヴァ エスペシアル
 
 デイリーな選択肢として、1000円台のワインを捨てるわけにはいかない。で、コノ・スルは昔ほどのインパクトはないかもだけど鉄板ではあるので、久しぶりに王道・カベルネソーヴィニオンでも飲んでみようと思った。チリの赤ワインらしい、素直でスカラー量の大きな風味だといいなぁと思いつつ。
 
 まず色。真っ黒も真っ黒、カシスリキュールのごとき赤黒さ。不透明もいいところ。で、マジックのような匂いがガンと突き上げてくる。今回は、やけにマジックっぽいぞ。
 
 口をつけてみると、おおらかでミルキーな、甘みをいくらか伴った赤ワインの味。タンニンがふさふさとしていて口のなかに収縮感があるけれども、いじわるな程度とは感じられなかった。こうした、ともすれば「液体というより食べ物のような」しっかりとした味の土台に、隠れるように果実由来の酸っぱさが見え隠れする。「酸が少ない」のはワインを普段から飲み慣れていない人には長所かもだけど、飲み慣れ勢からすれば、新世界の赤ワインにありがちなつくり、という印象にはなるかもしれない。でも、これは新世界の直球カベルネなんだから、これはこれでらしいつくりで、いいんじゃないかな、と思った。
 
 ※二日目になると、一転、強烈な果実味が前に出た、まるで南仏産の赤ワインのような雰囲気へ。じゃあ悪いかというと、これはこれで悪くない。夫婦で二日かけて飲むならこれは良いデイリーワイン。うまかった。
 

【1671】Claude Dugat Bourgogne Rouge 2002

クロード・デュガ ブルゴーニュ・ルージュ 2012
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 クロード・デュガの平格ブルゴーニュ赤をいただくことになった。
 
 まず見た目は、かなり黒っぽい。ブルゴーニュの赤にしては不透明感があるような。香りは、こないだのヴォルネに比べると獣じみていて、力強い。桐箱っぽい香りもあるけれども、もっと粘りのある、ワインの底力を連想させる動植物の匂いがある。
 
 口に入れると、果実味が強くて後味も長い。平格だけど、こないだのヴォルネを上回る膂力。まあ、ヴォルネは貧弱だからそれは仕方ないとしても、風味の強さとバリエーションはこちらのほうが上で、やけに頑張っている。そのくせ、酸もしっかりしていて、ところどころ若草のようなすがすがしい精気が感じられることもある。2002年の平格なのに、とてもよくできていて欲張りなワイン。面白い経験になった。
 

【1670】Reyes de Aragon Cava Brut Reserva (N.V.)

 
Reyes de Aragon Cava Brut Reserva
 
 このワインは、適当に選んだスペイン産のスパークリングワイン、カヴァ。
 
 まずグラスに注ぐと、ちょっと緑色がかったところのある黄色っぽさ。スパークリングワインとしては割と珍しい色彩だと思う。泡はごうごうとしていてすごい勢い。で、抜栓と同時に石灰岩のような香りとメレンゲみたいな香りがぶわっと広がる。あるいは、スダチやユズのような。
 
 口に入れると、香りから想像されるよりは甘味がしっかりしていてびっくり。ただし、酸味が足りないなんてことはなく、後味は夏みかん系のさわやかな酸味が残る。カヴァにありがちな金属感は控えめで飲むのがつらくなる気配はない。泡のおかげか、口当たりにもこもこしたところがあって柔和。苦みを欠くほど軽くなく、いくらかバターっぽいところもあって飲みごたえもなかなか。これは久しぶりにカヴァとしてはアタリの部類。おいしくちょうだいしました。