北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【3034】Jermann "Vinnae" 2019

 
イエルマン ヴィナーエ 2024
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、ある時に購入したイエルマンのヴィナーエ。これ自体は前からよく知っているワインで、旨いことも知っているんだけど、今回のこの品、ネット通販じゃなく小さな酒屋さんで買ったものなんですよね。で、ヴィンテージを見たら2019。不吉です。もしかして、だめになっていやしないだろうか。心配しながらの抜栓になります。
 
まず見た目。思ったよりも濃い、そして緑色がかってもいる。あれー、こんな色だったかー。ブルゴーニュグラスを使っているためか、ちょっと栗菓子みたいな香りだ。
 
口に運ぶと……クッキーだぁ! 栗菓子とクッキーがぞろぞろやってきました。酸味はしっかりしており、甘味でコーティングされたそれが後味に至るまで長く残る。うっわ、これは旨いじゃないかあ。ここしばらく、安いワインとの対峙が続いていたので、ワインのテクスチャのしっかりしたところ、旨味の多様さ、どれもぜんぜん次元が違う。それでいてクッキーや栗菓子の魅力も酸味のとおる感じも他品種などとはだいぶ違う雰囲気で面白い。値上がりしてしまったけど、いいワインなのは間違いないです。
 
※翌日もするする飲めてしまって困るぐらいだった。
  
 

【3033】Teresa Raiz "Le Marsure" Pinot Grigio 2024

 
テレザ ライツ ソチェタ センプリーチェ アグリコーラ レ マルスーレ ピノ グリージョ 2024
 
このワインは、イタリア北東部・フリウリエリアのワインとしては最も入門的なメーカーであるテレザ・ライツのもの。品種はピノ・グリージョ、さわやかな飲み心地と期待しての抜栓。
 
今日ははリースリンググラスを使いましょう。見た目がちょっと典型的ではない。なんと、このワインはちょっと橙色がかっているのだ。それはフランスのピノ・グリにおいては典型的だけど、イタリアのピノ・グリージョにおいては珍しい。だいたいイタリアのものはもっと緑色がかっていて、色も薄いイメージがある。でもこれははっきりと橙色側。香りも、さっぱりとしは台所洗剤系というより、ちょっと黄桃や白桃が入っているような、むっちりとした雰囲気を伴っている。
 
が、口に運ぶと当初期待にそぐわない、瑞々しくてさっぱりとした飲み口。ああ、これならピノ・グリージョめいていますね。しかし、ここにも少しばかりの膨張感、それからスモーキーな口当たりが伴っていてここでもピノ・グリに近い印象を受ける。だからまずい、というわけではないけれどもちょっと意外。
 
※翌日はスモーキーな感覚が少しひっこんで、もう少しお気楽な、本来のピノ・グリージョらしい雰囲気で楽しめました。
 

【3032】Comte de Mariac Brut Methode Charmat Blanc de Blancs (N.V.)

 
コント ド マリアック ヴァン ムスー ブラン ド ブラン ブリュット
 
ちょっと泡が欲しいかな、と思った時に何かの詰め合わせセットに入っていたこいつが目につきました。見た目はごく一般的な白ワイン色、安いスパークリングワインにしては濃い色合い。泡はちょっと少なめ。香りはつーんとスイセンやヒヤシンスな香りがする。品種的にはアイレンだろうか?
 
口に運ぶと、ちょっとクリーミーな味、あとマヨネーズの予感、それとも卵かな。それとは別に、すがすがしくライトな酸、はっさくみたいな感覚がすっきり駆け抜けていく。少し不安になったけど、十分飲める感じです。
 
ところが、しばらく飲み進めるとやっぱりマヨネーズみたいな味感覚が前に出てきた。あと、ワイン自体にギスギスする感じが伴ってきて口のなかがよろしくない。こういうのは困っちゃうなあ、困っちゃいました。
 

【3031】Sierra Salinas Bobal Tempranillo 2023

 
シエラ サリナス ボバル テンプラニーリョ 2023
 
今日はブルゴーニュワインとか飲んじゃえとか考えていたら、なんと嫁さんが辛口麻婆豆腐を作っていることが判明、急遽、ハウスワイン的なものに切り替えることにした。選んだのはスペイン産のテンプラリージョ、あまった分は料理用に回す予定です。
 
抜栓してグラスに注ぐと、ぶわっと木材のにおいと塩素のにおいが広がった。それらの後からようやく、梅系お線香のような香りがやってくるけれども、木材と塩素がとても強いワインだ。見た目はそれほど濃い赤ワインとも言えず、透明度はまずまず保たれている。
 
口に運ぶと、入口は意外に穏やかでチェリーのような甘味が前に出てくる。酸味に対して甘味やタンニンのごつさが強いタイプだが、これは飲めないやつではない、というかけっこうおいしいぞ。テンプラリージョ由来か、ちょっと醤油せんべいみたいな連想をさせるのも悪いことではない。ワインがそんなに重たくないのも良いところのひとつ。ただ、ずっと・たっぷり飲んで楽しいワインとまではいかない。昔だったら3桁のワインの味、といった雰囲気。
 

【3030】Poggio le Volpi Primitivo di Manduria 2023

 
プリミティーヴォ ディ マンドゥーリア 2023
 
このワインは、ポッジョ・レ・ヴォルピが作っているプーリア州らへんのプリミティーボ。安くておいしく、ご飯と一緒にも単独でも楽しめるお手頃ワインを探していたら、これに遭遇した。
 
今回はボルドーグラスにて。少し茶色がかった色をしていて、不透明だ。グラスのふちまで色がついている。香りは、僅かに梅っぽい香りもあるけど、第一にすんごい甘いジャムっぽいやつがこみ上げてくる。べっとりとした甘い香りだ。
 
口に運ぶと、あまーい味とカフェオレ風味。それらがあわさって、ある部分ではグリコのカフェオレ飲料っぽさがある。ただ、そこにはタンニンがあるしぶどう果実風味もあるのでもちろんワインらしさはしっかりある。それから酸味。カフェオレ飲料めいた甘さを輪郭づけるように酸味が伴っていて、これがこの豊満なワインにどうにか節度を与えている。ごっついなあ、あっまいなあ。でも、これはそういうワインだから文句を言う気にもなれない。なにしろ、こいつは南イタリアでつくられたプリミティーボなのだ、こういうのでいいんだよ。少し飲み進めるとカフェオレがコーヒーへと変化してきて、ちょっと雄々しい雰囲気になってきた。それもいい。気楽に飲めて、楽しくおいしく、ちょっと濃いめのワインだ。
 
※翌日は甘さとコーヒーのバランスがとれた、ちょっと普通に近いけど十分においしい赤ワインとして飲めました。
 

【3029】Produttori del Barbaresco Barbaresco 2019

 
バルバレスコ 2021 プロデュットーリ デル バルバレスコ 赤ワイン イタリア
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
最近、ピエモンテ州の花形・ネッビオーロのなかではローカルエリアワインであるゲンメを飲む機会があった。なら、記憶が残っているうちに中核的エリアであるバルバレスコを飲み比べたらどうなるだろう? それを知りたくて、バルバレスコをあけてみることにした。これはバルバレスコ生産組合のバルバレスコのなかでは最もベーシックな、いわゆるエントリーモデル。こういう時にはちょうど良い比較対象になるでしょう。
 
まず見た目。やはりウズラ色的な、朱色の比較的薄い赤ワインだ。グラスの辺縁は透明で、このワインの色がかなり薄いことがうかがえる。香りはゲンメとはまったく異なっている。森の切り株のような香り、鬱蒼と茂った密林のオーガニック全開な香りがどっと押し寄せてくる。漬物や米ぬかみたいな香り、甘納豆のような香りも伴っている。ええー? 並品バルバレスコでもこんなに香りが高いの? ゲンメで前に出ていたようなトーンの高い香りも含まれているけれども、それは香りの一要素に過ぎない。
 
口に運ぶと、こちらのほうが圧倒的にタンニンがきつく、果実味の充実感も上だ。ゲンメのほうが軽量級で透明感があったのに対して、こちらはもう少し重量級寄りで果実に集中力がある。酸味は同様にしっかりしていて気持ち良いけれども、酸に果実味や複雑な香りが絡みつくみたいな体裁になっていてうまい。
 
一般に言って、こないだのゲンメよりもこのバルバレスコのほうがワインとして総合的に優れているってことになるだろう。複雑だし、要素も多彩だし、集中力と充実感があるから。でも、ゲンメも決して捨てたものではなく、軽量級であること、透明感があってトーンの高い香りが真っ直ぐに飛んでくることがあちらの持ち味だと思う。いわば、あちらはバイオリンの独奏みたいな感じで、こちらは管弦楽曲のような感じといった違いだろうか。音域に幅があって良いように思う。
 
※翌日は、そこまで集中力が残らなかった。ただ、鬱蒼とした密林の雰囲気は健在。このワインは初日に呑んでしまったほうが良かったのかもしれない。この点では、先日のゲンメのほうが品質がもった気がする。