北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1962】William Fevre Chablis 2018

 
メゾン ウィリアム・フェーブル シャブリ
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 このワインは、シャブリを創っているウィリアム・フェーブルの平格シャブリ。ここのシャブリにはドメーヌものとメゾンものがあり、後者のほうが安く、後者のほうがちょっと集中力が低かったと記憶している。で、このワインはメゾンものの2018年、最新ヴィンテージ。直近では去年の秋に2016年モノを飲んだことがある。
 
 グラスに注いでみると、あまり濃くない、ちょっと照りのある白ワイン。このメーカーのシャブリはしばしば緑色っぽさを帯びていることがあるけれども、これは、あんまり意識しない。香りは、米糠と爽やかな台所洗剤がもうもうと。すごくシャブリっぽい。うまそう。
 
 口に含むと、レモネードっぽさと軽い苦み、それからミネラルがある。ここのシャブリはメゾンものでもミネラルがあると感じることがあるけど、そういう時はだいたい果実味と酸味が痩せていて、今回もそんなパターン。豊満でないがゆえに、ミネラルの骨格が感じられる感じ。これがコルトンシャルルマーニュなら、果実味の立派さとミネラルの豊かさが釣り合っていて欲しいけれど、これは平格シャブリ、これで十分。このワインはかなり安い値段で売られていたけれども、ひょっとしたらこの痩せた果実味&ミネラルが一般受けしにくいからかもしれない。
 
 ところが時間が経って温度も上がってきたら、蜜の多いリンゴのような気配が漂ってきてかなり良くなってきた。すがすがしい香りも相まって、スッとするシャルドネに。ムルソーやカリフォルニアのシャルドネなどとは比べられるものではないけれど、とりあえずいけているワイン。ドメーヌものに比べると集中力が散漫かもだけど、そこらの安シャルドネよりはいいと思う。
 

【1961】Evodia Garnacha 2017

 
エヴォディア[2017]年・D.Oカラタユド・アルトビヌム(ボデガス・サン・アレハンドロ社)
 
 このワインはスペインワインのセットか何かに入っていたらしき、赤ワイン。ボトルにはパーカーポイント90点というシールが貼られている。この「パーカーポイント90点」、だいたい似たような雰囲気の似たようなワインが多いのでこいつもたぶんそうだと思いつつ抜栓。
 
 まず見た目。やたら不透明な濃いワインレッド。とにかく暗い。香りはもうもうとしたジャム系果実、すごく濃そう。でもってそこにベーコンが少し混じっている感じがあり、同じ品種系のローヌのワインを思い出したりする。かと思えば檜系入浴剤の香りがよぎることも。うまそう。
 
 口に運ぶと、苦みとザラザラな舌ざわりにびっくり。このワイン、果実味がしっかりしている一方でかなり苦い!タンニンよりも苦み先行、で、飲む段階になってもベーコンフレーバーがしっかり漂っている。苦みとベーコン、転じて、飲み物というより食べ物のごときワインだ、ナイフとフォークを持ってきていただきたくなるようなやつ。檜系入浴剤から鉛筆っぽさに流れるところもあり、その点も含めて「パーカーポイント90点」の安ワインとして典型的。
 
 ※二日目は、苦みが軽くなって飲みやすく、果実味が全面に出てきたけれども、そうなるとこのワインらしさが見えづらくなる。
 

【1960】Rotari Platinum Label Brut 2014

 
ロータリ ロータリ ブリュット プラチナ[2014]
 
 このワインは、イタリア北東部、トレンティーノ・アルトアディジェ州でお手頃なスパークリングワインを作っているロータリの、見慣れない「プラチナラベル」。わざわざ2014とヴィンテージまでついている。ただ、それほどお値段の張るものでもないので、いつもの品とあまり変わらないんじゃないかと思いながら抜栓。
 
 まず見た目。ちょっと黄金色がかっていて細かな泡がぽこぽこと湧き上がってくる。見た目は十分にきれい。香りは、ほんのりとイースト系の香りが漂って、そこに青りんごを足したような。すごく香るわけではないけれど、そこそこシャンパンっぽくはある。
 
 口をつけると、リンゴっぽいフレーバーがパーッと花開いて華やか。苦みがかなり強く、ちょっと金属感がある。もうちょっと金属っぽかったらうっとうしくなるかならないかの、きわどいところにある。バター&ナッツっぽさを伴っているところがあり、ローランペリエを思い出すところがある(が、ローランペリエはもっとソフトタッチなのでワイン全体の方向性はだいぶ違う)。飲み進めると、金属っぽさとバター&ナッツがだんだん近づいてきて飲みやすくなってきた。乾杯に適したスパークリングワインというより、じっくり付き合ったほうが幸せになれそうなスパークリングワインかもしれない。
 
 
 

【1959】Leflaive Macon Verze 2015

 
ルフレーヴ マコン・ヴェルゼ 2016
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 このワインは、ブルゴーニュの白ワインの名門、ルフレーヴ(注:オリビエ・ルフレーヴという紛らわしいメーカーがあるけれども、これは正真正銘のルフレーヴ)がつくっているワインのなかでは廉価版、さわやかさが身上のマコン。
 
 まず見た目。ちょっと薄めの、レモン色っぽい色合いをしている。香りは、蜂蜜&蜂蜜ヨーグルトのような甘い香りがする。その後ろから爽やか系の香りが重なる。
 
 口に含むと、やはり蜂蜜ヨーグルトの蜂蜜っぽさ(つまり真正の蜂蜜でなく日本の蜂蜜系フレーバーのような)、あるいははちみつレモンのはちみつのような風味がある。とても柔らかい甘さ。それと、マコンらしい酸があるけれども、あまり酸が強いとは言えない。少なくとも2015年のこいつは、例年のマコンヴェルゼと比較して、ちょっとリッチ系の度合いが強く、酸が出張る感じではない。
 
 ※翌日は、もう少し酸が勝ったようなつくりになって、こちらのほうが「らしい」感じがする。でも昨日のちょっとリッチな雰囲気も捨てがたかった。ともあれ良いシャルドネなのは相変わらず。
 

【1958】Estratego Real (N.V.)

 
エストラテゴ レアル 赤
 
 このワインは、スペイン産の安赤ワインとしては割と名の知れた、エストラテゴ・レアルの赤ワイン。このワインログでは、なんと第15回、2009年3月15日に飲んでいる。ワインのことを右も左もわからなかった頃に飲んで、まずまずの印象だった様子。今飲んだらどう思うんだろう?
 
 まず見た目。やや青紫色、というかちょっと蛍光ピンクの混じったようなワインレッドにみえる。香りは、なんだか煮詰めたプルーンのよう。ごつい果実味、それとマジックみたいな香りが強い。
 
 口に運んでみると、プルーン系の果実味に加えてすんごく酸っぱい。果実系の酸味が口のなかいっぱいに広がってけっこうきつい。タンニンは穏やかで、ちょっと口当たりがざらざらして感じられる。ざらざらしているうえに、口当たりがクリーミー。ちょっとあんこのような後味もある。でも、押し寄せる酸っぱさとプルーンに振り回されるところもある。剛腕。これペーハーが低くてなおかつ果実味の強いタイプのワインじゃあないだろうか。前回は、酸味をほとんど感じないとかコメントしていたけれども、今回は逆で、酸味お化け。一人でたくさん飲めるようなワインではないので、今日と明日飲んで、残りは料理にまわそう。料理に回したら、こういうワインは役に立つような気がする。
 
 

【1957】Robert Groffier Chambolle Musigny 1er Cru Les Sentiers 2009

ROBERT GROFFIER 1er Cru Les Sentiers
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 ブルゴーニュ北部、コート・ド・ニュイ地区のワインは、高い。昔から高かったけれども、今では本当に、バカみたいに高くなってしまっている。ブルゴーニュのワインが好きになってからも、北部のものはあまり買っていないし、このシャンボール・ミュジニー系列のワインはとりわけ手つかずのまま。だって高いんだもん。それに、同じブルゴーニュにはヴォルネという、かつてお買い得だったエリアが存在していたから。が、まったく手つかずなのもクンフーにならないと思うので久しぶりに奮発。モノは、シャンボール・ミュジニーを代表する生産者のグロフィエ、その一級畑。ヴィンテージは2009、よほどのことがない限り、これが駄目なワインってこたぁないでしょう。
 
 まず見た目。ちょっと赤茶色がかった、淡いワインレッド。熟成したピノ・ノワールっていう印象そのもののガーネットな輝き。とても綺麗でよろしい。香りは、少なくとも初手では閉じこもっている様子。アセロラ系果実、赤系果実の香りとチョコレートがグラスの奥でくぐもっている。ところが手のひらでワイングラスを温めると……このチョコレートの香りがなんともかぐわしい。きついチョコじゃなく、ミルクチョコレートみたいなやつ、僅かにベーコンみたいな香ばしさも混じっている。
 
 口に運ぶと、おっそろしく軽々としている。そして赤系果実!アセロラみたいな褪せた果実味でなく、もっと甘みのしっかりしたチャーミングな甘さなんだけど、ふしだらな甘さではない。タンニンは軽めだけど、ちょっとアルカリ土類金属みたいな苦みがきつい。が、全体像としては居住まいを正さずにはいられないような、気品のあるスタイルを提供している。これがシャンボール・ミュジニーの力か!ヴォルネとはちょっと路線が違っているぞ。飲み進めると、軽々としているのにアルカリ土類金属感が強まって飲み応えが高まってきた。済ました骨太の美女、といったところか。
 
 ※二日目は、土類金属っぽさから、より土っぽいフレーバーが強まった。おや、こんな側面もあったとは。少しビターな、しゃんとしたピノ・ノワールだ。