北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2127】Maison William Fevre Chablis 2018

 
ウィリアム・フェーブル シャブリ 2018(メゾンもの)
 
このワインは、シャブリ地区で手ごろかつ好みのワインを作っているウィリアム・フェーブルが作っているまさにシャブリ。ただ、このメーカーは「ドメーヌもの」という格上の品と「メゾンもの」という格下のものを作っていて、両者は値段もクオリティも違う。ちょうど先日、「ドメーヌもの」の2018年を飲んだところに同じく2018年の「メゾンもの」が手に入ったので、どれぐらい違うのかを知るためにもやってみることにした。
 
まず色。わずかに緑色がかったレモン色の、いかにもシャブリといった見た目だ。香りは、花畑の香りとレモンの香りがまじりあった爽やか系。とても良い。わずかにメロン系の香りが混じっているかもしれないけど、基調はレモンと花。
 
口に運ぶと、甘さ控えめレモネード節がさく裂!酸っぱい!そしてレモネード! ここでも少しだけメロンっぽさがある気がするけど、これは地球温暖化の影響で産地が暖かかった? ネットの情報によれば、2018年は豊作だけど夏は厚かったとのこと。だとしたら熟しやすい(そして南国風に傾きやすい)ヴィンテージだったはず。それでシャブリなのにメロンっぽさが漂っているんだろうか?
 
でも細かいところはさておき基調はレモネード、それも少し酸味の控えめなレモネードでいいと思う。立体的な骨格は「ドメーヌもの」よりも控えめだけど、普段飲みとしては付き合いやすいぐらいなので文句いうところではない。さっぱりとした気分になりました。
 
※翌日。ちょっとレモネードっぽさが弱くなってしまった。初日のほうが良かった。
 

【2126】La Pousse d'Or Corton Clos du Roi 2010

 
プス・ドール コルトン クロ・デュ・ロワ
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、コート・ドールの特級のなかではたぶん一番安い価格と思われるコルトン地区のワイン。作り手はヴォルネでよく慣れているプス・ドール。プス・ドールのワインは何かが欠けているというか、飲み口の後半に空洞っぽさがあって万全とは言えないのだけど、高騰著しいブルゴーニュのなかではあまり値上がりしていないこと、入手しやすいこと、それらのおかげで様々な畑のワインや様々なヴィンテージのワインを追跡しやすいことがありがたい。で、わりと最近にクロ・ド・ラ・ロシュの2010を飲んだので、その比較としてこれをあけてみることにした。 
 
まず色。すっかり赤茶けた感じになってて熟成の進行がうかがわれる。香りは、ほんのりメロンっぽさを伴った赤色果実&チョコレート、それから梅系だけど、それほど香りがぶわーっと来るほどではない。悪くないバランスだとは思うけど、これで特級?と思いたくなる。
 
口に運ぶと、充実した果実感、ブルゴーニュ赤にしては豊かなタンニン。プス・ドールのワインにしては後味まで果実味がしっかり続くほうだとも思う。クロ・ド・ラ・ロシュと比較するとマッシュルーム感や香りがぶわーっと来る感が乏しいし、口に運んだ時のぶわーっと広がる雄大さも足りない。2021年現在、プス・ドールのコルトンとクロ・ド・ラ・ロシュの価格差はかなり大きくなっているけれども(注:以前はそれほど価格差は大きくなかった)、価格差に見合った内容というか、このコルトンは同社のヴォルネ一級たちと比較するのがお似合いという気がする。ヴォルネを意識しながら飲むと、果実味がくっきりとしていて果実味にパンチ力というか、鉄っぽさやトマトスープっぽさがあって違いはあるように思う。格上のワインと比較すると地味かもしれないけど、プス・ドールの悪い癖である中空すっからかん感もこのワインでは著しくないので、割といいように思う。
 
 ※二日目。思ったよりも状態が変わらない。あいかわらずパンチ力があって面白味がある。好みのワインではないけど結構優れていると思う。学びがあった。

【2125】Argiolas "Perdera" Monica di Sardegna 2016

 
ペルデーラ 2016 アルジオラス
 
このワインは、サルディニア島の有力ワイナリー、アルジオラスが作るお手頃版のモニカ(モニカはサルディニア島の土着赤ワイン品種)。お手頃じゃないほうのモニカよりもこっちのほうが舌に合っていたのでリピートしている。こいつは2016年産と、ややヴィンテージが古い。期待の抜栓。
 
まず色。ローヌ産の赤ワインやブルゴーニュ産の赤ワインに比べると青紫に傾いたカラースペクトル。ただ、一般的な赤ワインの色からはそれほど逸脱しておらず、透明度はまあまあある。香りは、お線香のようなつーんとする香り。少し、粘土を連想させるような土っぽさ(土は土でも粘土)を伴っている。
 
口に含むと、お線香のような香りがいちごミルクみたいな甘さと一緒に鼻腔をのぼっていく。口当たりは、他のもっと安いモニカよりもずっとソフトでタンニンの質感がやさしい。なんというか、タンニンがないわけではないけど、バサバサしていなくて行儀良いのだ。そしてやはりここでも土っぽさがある。こんなワインだったっけ?
 
……と思い、過去ログを眺めてみると、やはりこのワインからは粘土を感じていた様子。飲み進めるにつれ、果実味が熱を帯びてくるようで飲みごたえがある。今回は、少し鉄っぽいと感じることもあり、少し雄々しい印象も受けた。
 
※翌日は、果実味の甘味とより強くなった土の風味によってもっと親しみやすくなった。香りもいくらか飴っぽくなっている。これは二日目のほうがはっきりと旨かった。

【2124】Domaine Santa Duc "Aux Lieux-Dits" Gigondas 2013

 
ジゴンダス・オー・リュー・ディ [2013] ドメーヌ・サンタ・デュック
 
このワインは、ローヌ産のなじみのメーカーがつくっているジゴンダス。今回は7年以上経った品をあけるので、いくらか若さが緩和されていたらいいなと思いつつの抜栓。
 
グラスに注ぐと、赤茶色っぽさを帯びた濃いワインレッド。グラスをくるくる回してもワインが濃いままなので、やっぱり濃いのだろう。香りは、いくらかハムや肉っぽさを帯びたジャム系の香り。だけど室温の関係か、あまり強くは香ってこない。
 
口をつけると、はじめは穏やかな飲み心地、ハムっぽさが口にやんわりと広がった。渋みと果実味が来るのはその後。香料っぽさを十分に帯びた黒系果実のジャムが、強いアルコールとともに腹からのどにかけて支配していく。それでも後味は人懐っこい甘酸っぱさを帯びていてきついばかりのワインではない。二口目にもなると、ハムの風味がいっそう際立ち果実味にはミルキーな甘味も宿る。うんうん、いいんじゃないだろうか。価格的にもクラス的にも同格であろう、このときのペランのジゴンダス2016より初手からはっきり面白く、こちらが探すまでもなく美味さや華やかさ、ジゴンダス的な肉の押し出しの強さを見せつけてくれる。やっぱりジゴンダスはこのメーカーが安心安全、という思いを深めた。
 
※二日目は初日に比べてなんだか重たく感じて、ハムっぽさが少し減った気がする。初日のほうが好みかも。
 
 

【2123】Paul Bruckert Alsace Pinot Blanc 2018

 
ピノ ブラン 2018 ポール ブルケール
 
日常酒らしい白ワインの候補として、安いピノ・ブランを持ってきてみた。ピノ・ブラン、あまり強い個性のワインではなく穏やかに食事に寄り添うようなイメージがある。これもそういうワインであって欲しいと期待しつつ抜栓。
  
まず見た目。思っていたよりは色が麦わら色、黄色っぽい色合いをしている。ピノ・ブラン(白)というけどあんまり白くないぞ。香りは、ほのかな花系の香りで押しつけがましくない。
 
口に入れると、ソフトな口当たりでつっかかってくるようなところがない。酸もやわらかく、それでいてピノ・グリなどのように偉そうにふんぞりかえる感じではないので(ふんぞりかえって酸が少ないと、ワインが風船みたいに空っぽと感じられたり、腰がふらついていると感じる)飲みやすい。少し塩っぽい、またはミネラルっぽい感触があって、かつ、ハッカのようにすーすーした成分もあってただ薄いだけのワインではないのも好感。価格を考えると良い日常用白ワインという感じ。凄さや感動をもたらすワインではないけれども、捨てがたい気安さ、飲みやすさがある。
 
※二日目は、ミネラルやハッカがあまり感じられなくなった。初日のほうが良かったけど、こういうワインを一日で飲んでしまうのはちょっと無理があると思う。
 

【2122】Fattoria di Basciano Chianti Rufina 2017

 
キアンティ ルフィナ 2017 ファットリア・ディ・バッシャーノ
 
今日の夕食はミートドリアを中心としたもの。だとしたら、ワインは少し濃い赤ワインがよろしいはずだけど、気分として今日はキアンティ系のものを飲んでみたくなったのでこれをチョイス。ものはキアンティ・ルフィーナ、知らないメーカーのもの。とりあえずキアンティ-サンジョベーゼ系のワインであってくれたらいいなと思いつつ。
 
まず抜栓。おっと、このコルクはちょっと脆くてゆるいぞ? トラブルが起こりそうだったけど何とか慎重に抜栓してことなきを得た。ワインは赤黒く、透明感はあってもかなり暗い。光にかざすと暗いガーネット色に輝いている。香りは、キアンティ系らしいスミレ-軟膏系の、「例のキアンティ系の香り」がしっかりとする。定番、とはいえかぐわしい。
 
口に運ぶと、新鮮な果実味がゆったりと来て、そこにスミレー軟膏系のいわゆるキアンティフレーバーがどっと乗っかってきた。口のなかで炸裂するサンジョベーゼ!口に入れた瞬間のはじけるような果実味と、その一瞬後に来るスミレー軟膏系の風味、それから後味を構成する少しニスっぽい感覚があわさって、とってもキアンティ系らしい。そして旨い。もっと高価なキアンティクラシコと比較すると、こいつは入り口からとっつきやすく、やや単純かもだけど手堅さがあり、欲しい要素はちゃんとそろっている。
 
※二日目も、スミレっぽさが高く香って、それでいて飲みやすくていいワインだった。値段も格も高いキアンティ・クラシコの互換アイテムとして、やっぱりキアンティ・ルフィーナは意識をしておきたい。