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北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0999】Domaine de la Romanee-Conti Richebourg 1998

コート・ド・ニュイ

 
ロマネ・コンティ リシュブール[1998]
 
 普段は呑まないワインに挑んでみることで、わかることもあるかもしれない。そういう事も体験してみようと挑戦したのは、DRCのリシュブール(6442)。1998年はハズレ年なんだけど、このメーカーならハズレなりに何か思うところもあるでしょう。
 
 まず、長くて凝ったコルクを抜いてみる。畑がデザインされていて、じつに凝ったコルク。裏側は物凄く濃い赤紫色をしている。色は、辺縁がオレンジ色になった、赤レンガっぽい感じの色で、熟成ワインの色。
 
 で、匂い。最初はあっけないほど普通。チョコレートの匂いはするけど、全然たいしたことはない。これより遙かに素晴らしい香りのヴォルネは幾らでもいる。で、二回目に鼻をクンクンやると、ローソクの匂い……でもいつものストレートな揮発性じゃなくて、妙な飴くささを伴っている。
 
 で、口に入れてみると、かなり熟成した感じではあるけれど、そんなにたいしたことは……ただ、口のなかでの存在感は粘り強い。圧倒してくる、ようなものではなくて「粘る」ような感じ。さすがに水っぽさとは無縁で、のっけから酸味に熟れた果実味のギューとした密度があって、だんだん押してくる。その後、ものすごく樽臭い匂いに転じて、とても美味いと言えるような代物ではなくなった。この時点では、このワインは全く駄目。
 
 少し待ってみた二杯目。クッキーのような匂いと、濃いチョコレートドリンク、腐った切り株みたいな熟成ブルゴーニュワインらしい匂い、直近だとこのときのジュヴレ・シャンヴェルタン一級に似ている(けれどもあそこまで植物臭が激しくない)ような。腐った切り株系の高級ワインは今までにも何度かあったけれど、こいつは甘くてチョコレートっぽい甘さ、鼈甲飴を焼いたばかりのような匂いを伴っている点が違っている。口に入れた時の果実味がだんだんきついと感じられるようになってきた。トーンが高くなってくる&明らかにジューシーになって若返っている!後味も奮ってきた。「余韻が残る」ではなく「甘みや香りがべっとり残って取れない」。放っておく限り、ずーっと香りと味が口〜喉にかけて残っている。これは、たぶん優れていることだと思う。
 
 三杯目。ブランデーのように濃い味わい。凄い密度。ピノ・ノワールだけど怪力。以前飲んだ某ボルドー一級にあったような強烈なガス臭も伴っている。さらに飲み進めるとマッシュルームやトリュフ系統の香りが混じってきて、恐るべき横綱相撲。「好みじゃない」「ヴォルネ一級のほうが好き」とか、そういった戯言を全部ねじ伏せてしまうような説得力。後半、高価なワインに相応しいとてつもないパワーと多様性と典雅さをみせてくれた。最初の15分は本当にクソだっただけに、この変わり身には脱帽。開いた口がふさがらないワインだった。