北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1492】Wente southern hills cabernet sauvignon 2013

 
ウェンテ ヴィンヤーズ セレクション サウザンヒルズ カベルネソーヴィニヨン[2013]
 
 見た目は、黒々とした不透明な感じ。香りは、ミントと梅、それから木の樽のような匂いもする。
 
 口をつけると、甘くてふっくら、それでいて酸味にも味の行き届いた大柄な飲み物。若々しい木の枝じみた風味が込み上げてくる。なかなかに幸せで、食事にもよく合っている。飲み進めると果実味が膨らんできて、フレッシュだと感じるようになってきた。ただ、だんだん単調になってきたので半分きっかりでストップして、明日、またアタック。
 
 ※翌日は、初手から果実味全開な感じ。途中、ミント系の風味に森っぽい風味が少しだけよぎるのには驚いた。そんな高くないオーストラリアワインだけど、芸の細かいところもあって満足できた。
 

【1491】Pieropan Soave Classico 2015

 
ピエロパン ソアーヴェ・クラシコ
 ※リンク先は現行のヴィンテージです
 
 このワインは、いつも愛好しているピエロパンのソアーヴェクラシコ。前は樹脂のキャップか屑コルクだった時期があったような気がするけれども、こいつは普通のコルクに戻っている。
 
 まず見た目は、かなり薄いいかにも普通の白ワイン色。でもソアーヴェってジャンルではこれはさほど気にならない。香りは、ほんのりと台所洗剤系の香り、それからブロッコリーを茹でたようなほのかな匂いが少し混じっている。
 
 口をつけると、酸味が確かに感じられるけれどもふんわりとした飲み心地、とにかく軽い。一般的な「良い」白ワインのようにくっきりとしたワインではなく、じわじわふわふわとした、輪郭の淡いところが気持ち良くて、それでいて、そこらへんの安い白ワイン(例えばトレッビアーノでつくられたような)とは飲み心地が全く違う。すいすいと飲めて、人をくたびれさせるところがない。とにかく快適、こいつをデイリーワインとしてたくさん飲めたら、さぞ幸せだろうなと思う。
 
 ※二日目。爽やかで軽々とした飲み口に、少し酸味が足されたようで清々しい。シャルドネに期待する向きとはだいぶ違うけれども、これはこれで。
 

【1490】Avignonesi Vino Nobile di Montepulciano 2012 (ハーフボトル)

 
ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノ 2013 アヴィニョネージ
 ※リンク先はフルボトルです
 
 今日のワインは、ほとんど飲んだことのない「ヴィーノ・ノヴィーレ・モンテプルチャーノ」。メーカーはアヴィニョネージなので滅多なことはないと思うけれども、このジャンル自体は不案内だし深入りするつもりも毛頭無い。でも、我が家にハーフボトルがあるのは確かなので開けてみることにした。
 
 
 まず見た目。ちょっと不透明な感じがする、茶色っぽくて濃い液体。このジャンルでは5歳のワインって若い部類じゃないかと思うけれども、こいつは茶色い。香りは、こしあんの香りが一番強くて、そこにチョコレートを詰めたような。なんというか、チョコレートを使った和菓子の雰囲気がある。それとジャム。なんだかわからないけれども濃いジャムの雰囲気を伴っている。
 
 ところが、口に入れてみると恐ろしく渋い。うおー、イタリアの野太い赤ワインのノリだ!甘味やコクや果実味よりも、まず渋い。ハーフボトルだからって容赦なし。ただ、肉類と一緒にやると実にうまい。ジャムの雰囲気が不思議なほど肉に合う。若飲みに伴う問題をある程度緩和してくれる。これはあかんと思い、途中からデキャンタを実行。それでも鼻息の荒い、若々しいワインではある。
 
 ※翌日も凄いタンニン、凄いパワー。そして酒臭い。ぜんぜん打ち解けない。これは寝かせないと全く駄目?手強い赤ワインだった。

【1489】Jermann Traminer Aromatico 2013

Jermann Traminer Aromatico 2013
 ※リンク先はヴィンテージが異なると思われます。
 
 前回、知らないメーカーのイタリア版ゲヴュルツトラミネールことトラミネールアロマティコを飲んだら根性の足りない品でがっかりしたけれども、今回は信頼しているイエルマンの品。がっつりおいしい品であって欲しいところ。
 
 まず見た目は、意外と黄金色っぽくて前回のトラミネールアロマティコに比べると色が濃い。香りは、初手からライチ・パイナップル系の爽やかで甘ったるい香り、それとハッカっぽさがこみあげてくる。スパイシーな刺激があって、なんだかフランスの本家ゲヴュルツトラミネールを連想させる。
 
 で、口に入れるとハッキリと甘い。メロン系の甘みが口のなかいっぱいに広がって、このワインが「辛口」ではなく「中甘口」のラインを狙っているのが感じられる。口のなかで広がるボリューム感が非常に大きく、酸味が若干弱いため、「風船のような飲み心地」があるのはいただけない。あと、メロンの風味に「メロンの皮の近くのような青っぽさ」を帯びているのも好みではない。なんというか、ソーヴィニオンブラン種の苦手なところが混じっているかのよう。
 
 ところがこのワイン、ここからが違った。だんだん酸味と甘みがしっかりとしてきて、風船の内部が充実してきたかのよう。散漫だった集中力が、飲むにしたがって冴えてくるさまは見事。メロンの皮のような青っぽさは次第になりを潜め、中甘口として満足のゆく雰囲気になってきた。このままいくと丸ごと飲んじゃいそうな雰囲気になってきたので苦労して中途で飲むのをやめた。さすがイエルマン、最初は心配したけれども辻褄を合わせてくれた。
 
 ※翌日は、澄んだ中辛口といった雰囲気になった。こちらのほうがもともとのイメージに近い。おいしいかって?そりゃあおいしくいただけましたとも。
 

【1488】Farnese Montepulciano d'Abruzzo Cerasuolo 2015

 
ファルネーゼ[2015]ファンティーニ チェラズオーロ ダブルッツオ 750ml
 
 まず見た目。以前よりも少し薄いような色彩にみえるけれども、ロゼ全体のなかでは十分濃い部類、朱色に近いピンク色をしている。香りは、ちょっと柑橘系のフレーバーが感じられるけれどもそれほど強いものではない。
 
 口をつけると、ロゼ特有のレモンピールのような風味と甘酸っぱいサクランボのような風味が混じり合って、なかなか社交的なロゼワインという印象。苦すぎるでもなく、ダレすぎるでもなく、ちょうど良いところで留まっている。「凄いロゼ」ではないけれども、価格を考えれば妥当なところ、おいしくいただけた。
 
 ※翌日は、少しプロヴァンスのロゼに寄ったというか、シャキッとした雰囲気になってこれもこれで面白い。すごく良いってほどじゃないけれども、なかなか楽しいひとときとなった。
 

【1487】Moncaro Piceno DOC 2015

Moncaro Piceno
 
 今日の夕食はカレー。カレーだけどワインが欲しくて、じゃあ無害で食欲が出て安いやつにしようと思って選んだのは、マルケ州でつくられている安ワイン。サンジョベーゼ種とモンテプルチャーノ種という、この地域周辺の土着ワインをブレンドしたもの。こういうブレンドワインって、あまり伝統的じゃないと思うんだけど、このワインは誇らしげにDOCの印をかかげている。
 
 まず見た目。そこそこ黒っぽいワインレッドだけど、メルローやカベルネソーヴィニオンみたいな国際品種に比べれば薄めかもしれない。香りは、お線香+焦がした砂糖+サンジョベーゼっぽいスミレ系の香り、ただし、微妙に生臭い匂いが混じっているように感じられる。
 
 口をつけてみると、さっぱりとした酸味とわかりやすくて新鮮な果実味、系統としてはモンテプルチャーノ・ダブルッツォっぽい。で、ほんのり生臭い(デラウエアの葡萄ジュースとかにある、あの生臭さに近いような何か)。いやあ、これは価格相応の、たいしたことのないワインですねー、でも、カレーの前後にいただくデイリーとしてはこういうのでいいんですよ。
 
 ※二日目は、生臭さがひっこんでだいぶ飲みやすくなった。やっぱりモンテプルチャーノ・ダブルッツォに近い。うまいうまいと飲むものではないけれども、値段にみあったものだとは思う。