北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1716】Golan Heights Winery "Yarden" Galilee-Galilaa Chardonnay Organic 2015

 
ゴランハイツワイナリー ヤルデン オーガニック
 
 このワインは、以前から贔屓にしているゴラン・ハイツ・ワイナリーのシャルドネ、そのワンランク上のオーガニックを名乗るもの。前に飲んだ時は素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれたのでもう一度。 
 
 まず見た目。黄金色のシャルドネ。黄金色という言葉が本当によく似合う、てりてりのやつ。香りは、初手から石灰岩と、爽やか(マコン系のような)シャルドネ系の香りと、蜂蜜フレーバーが組み合わさったかたちで来る。美味そう。
 
 口に含むと、爽やかな酸味が第一に来て、そこからフルーツポンチ、メロンっぽさが感じられる。前回に比べると、南の地域でつくられたシャルドネ、という第一印象。ただ、酸がしっかりしていて石灰岩風味が強いお陰でだれる感じにはならない。バターっぽさと分厚い果実味、フルーツポンチ、そういった要素のお陰でぜいたくなシャルドネを飲んでいるという気になりやすく、やはり、この価格帯として難癖をつけるべきポイントが見いだせない。さらにザラメ糖も加わり、持ち前のミネラルのためか立体感のある、大変飲み応えのあるワインに成長してきた。ちょっと石灰岩っぽい点をのぞけば概ね高級なシャルドネのおさえておくべきところは揃っていると思う。たいへんお買い得な良いワイン。
 

【1715】Marcel Lapierre Morgon 2015

 
マルセルラピエール モルゴン
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 久しぶりに、ラピエールが作ったクリュ・ボジョレー(モルゴン)をやってみることにした。前回はイマイチだったけれども基本的には信頼している品物。
 
 まず見た目。赤茶色の液体で、あまり青みがかった感じがない。このあたりは、先日のドルーアンのモルゴンとよく似ている。香りは、漆喰のような揮発臭とチョコレート、その奥からボジョレー系らしい、チープな駄菓子のような匂いがする。
 
 口に入れてみると、漆喰の風味を伴いつつも、ボジョレーらしい、ほっこりとした穏やかな味が広がる。漆喰の匂いがとれてくると、ボジョレーはボジョレーでもモルゴンらしい、アルカリ土類金属の風味、それと苦みを帯びたこってりとした味わいが込みあがってくる。やがて、抹茶のような深い風味がもっこりと持ち上がってきて、抹茶ミルク-ボジョレーとでも言うべき境地に。ミネラルも豊かで風味絶佳、やっぱり良いワインです。価格を考えれば信じられないほどよくできたワイン。ボジョレーという理由で敬遠されているおかげで、大変お買い得。
 
 ※翌日は少し酸味が気になるようにはなったけれども、緑茶っぽさ、森の腐った切り株のような風味は一層強くなった。翌日のほうがワインとしては面白い。

【1714】Cono Sur Bicicleta Gewurztraminer 2016

 
コノスル ビシクレタ ゲヴュルツトラミネール
  
 コノスルの一番安い「ビジクレタ」シリーズのなかでは、このゲヴュルツトラミネールは安全な飲み物。久しぶりにやってみることにした。まず見た目。少し黄緑色がかった白ワイン色で、価格帯を考えると濃い部類だと感じる。香りは新鮮なライチがいっぱい。それとパイナップルの缶詰みたいな香りもする。なかなかにうまそう。
 
 口を付けると、豊満なライチが口いっぱいに広がる。それとパイナップルとグレープフルーツジュースのカクテル。苦みがあって、果実味が押してくる感じも強いけれども、基調となる風味が魅力的なので美味い飲み物には違いない。ちょっと押しが強いワインではあるけれども、その点を気にしないなら秀逸な白ワイン。なにより風味がしっかりしているのでわかりやすくもある。
 

【1713】Sella e Mosca Vermentino di Sardegna 2016

 
セッラ・モスカ・ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ
 
 このワインは、安くておいしいサルディニア産の白ワイン。以前からお世話になっていて、直近では今年の1月にも飲んでいる
 
 まず見た目。ちょっと気泡の混じった、麦わら色の白ワイン。香りは、台所洗剤とラムネ、蜂蜜の混じったような良い香りがする。
 
 口をつけると、石灰岩系の酸味がゴワーっときて、そこに青りんごと蜂蜜が来るような。スカッとした、やはりラムネっぽい風味を帯びてもいる。ラムネっぽさが粗い味ではあるけれども、爽やかにゴクゴクっと飲めるあたりはデイリー白ワインとしてはありがたいところ。酸っぱい白ワインが苦手な人でなければ、おすすめ。
 
 ※翌日も、スカッとした飲み心地は変わらず。ちょっと蜂蜜は減ったかもしれないけれども、もとより豊満なワインではないので、酸っぱくても構わない。いやー、旨いワインだ、酸っぱさにさえ抵抗がないなら買って損はないはず。

【1712】Louis Picamelot Bourgogne Mousseux Pinot Noir Sec (N.V.)

 
ルイ・ピカメロ・ブルゴーニュ・ムスー・ピノ・ノワール・セック NV
  
 このワインは、ブルゴーニュ地方でつくられた赤ワインのスパークリング(しかもほんのり甘い)という不思議なワイン。ただ個人的には気に入っていて、夏に飲むにはとてもいいんじゃないかと思ったり。哀しいことに少しずつ値上がりしていて、現在は2200円ぐらいになってしまった。どうせなら味も良くなっていて欲しいけれども。
 
 今回はリーデルのソムリエグラスにそそいでみた。見た目は、他のピノ・ノワールの赤ワインとあまり変わらないか、やや明るい色。泡はまずまず盛んで、微発泡というほどでもない。香りは、グラスのおかげか、初手で赤色果実っぽい香りがぶわっとまき散らされて、そこに、意外にもガメイ種を思わせるチープなさくらんぼ菓子のような匂いが伴っている。これ、ブラインドだったら「ボジョレーの泡」って答えてしまいそう。
 
 口に入れると、かなり苦みとタンニンが強く、そこに泡のツブツブ感が伴う感じ。前に比べると甘味が少なく感じられて、ピノ・ノワール種としても重いしいワインと感じられる。けれども飲み進めるとやはり甘味が前に出てきて、この品種としては異様にふっくらとした、包容力のあるワインと感じる。貴族的でも、複雑でもないけれども、くつろげる飲み心地で「おいしさ」は抜群。いいワインだと思った。
 

【1711】Joseph Roche Sauvignon Blanc 2015

IGPペイ・ドック・シャルドネ [2016] ジョセフ・ロシュ白ワイン フランス ラングドック
 
 このワインは、南仏系のお値段控え目なソーヴィニオン・ブラン。このソーヴィオン・ブランって安物でも一定以上はおいしくて、夏場で雑に飲みたい時には割と良いように思う。身体を冷やしたい、ぐらいの気持ちで抜栓。
 
 まず見た目。あまり緑色っぽくはなく、麦わら色、ソーヴィニオンブランの新鮮なやつとはちょっと違う方向性。香りは初手ではあまりはっきりしない。
 
 口をつけると、ちょっと玉葱っぽい味がする。それと酸味はあるけれど酢酸っぽさが先立って、あまり心地よい感じではない。ソーヴィニオンブランにあって欲しいハーブっぽさ(北部のもの)、黄桃やトロピカルフルーツっぽさ(南部のもの)、どちらも乏しく、どうも酢酸が気になってしまう。このメーカーの赤もいまひとつだった記憶があり、望ましいとは言えなかった。グラスが進まない。
 
 ※翌日は、玉葱っぽさが薄らいでもうちょっと飲めるようになった。ただ、美味いとはいえず割と消化試合に近い感じではある。