続いて、今をときめくドメーヌ・ペロ・ミノのジュヴレ・シャンベルタンです。ひとつ前のシャサーニュモンラッシェのモルジョと比較すると明らかに色が濃い。香りは、こちらも熟成した香料がムンムンとしていて申し分ありません。
口に運ぶと、穏やかな飲み心地で、こちらも栄養たっぷり。タンニンもこなれていて、酸味も中庸、舌触りも良いのだけど、つかみどころがない。欠点らしい欠点は、ないけれども個性を掴むのがとても難しく、円満だなあ、というイメージに帰着する。
しかし飲み進めるとジュヴレ・シャンベルタンらしさが前に出てきて、このワインログでテナーのようなとか、干し柿のようなと言っている独特の甘味が加わってきた。あと現代ブルゴーニュ赤にありがちな、薔薇香水のニュアンスも。こうしたおもてなしの様子を見ていると、なるほど声望が高まるのには理由があるとわかる。ただ、色々上手過ぎてかえって理解が難しいワインだとも感じた。違い価格帯のクロード・デュガのほうが、やりすぎかもしれないけれどもわかりやすいかもしれない。でもおもてなしワインを望むなら、これはアリだと思います。