北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2603】Sylvie Esmonin Cote de Nuits Villages 2005

 
シルヴィ・エスモナン ジュヴレ・シャンベルタン一級クロ・サンジャック 2020
※リンク先はヴィンテージが異なるうえ、ジュヴレ・シャンベルタン一級クロ・サンジャックです。
  
このワインは、よく知らないブルゴーニュのメーカーの作っているコート・ド・ニュイ・ヴィラージュ。コート・ド・ニュイ・ヴィラージュってよわっちいAOCのように見えて、確か定義は結構厳格だったはず。そのワインの、こんなに古いものと遭遇するとは、な感じの品だ。
 
まず色。かなり濃くて、こんな2005ってあったっけ? な感じだ。いまどきのブルゴーニュワインだったら、これぐらい暗くて濃い赤ワインは珍しくないけれど、2005年の段階ではそんなに多くなかったはず。香りは、とりあえずブルゴーニュ赤らしい果実の香り、そのなかでも梅ニュアンスのある香りがなんとか伝わってくる。
 
口に運んでみると、なんとタンニンの荒々しいワインだろう! これが本当に20年近く経ったブルゴーニュ赤? というぐらい鼻息が荒い。味わいは果実味がしっかりしていて、後味もなかなか。タンニンの強さ、それと果実味のしっかりしたところから、ブルゴーニュ赤のなかでもエレガントなグルナッシュに近い雰囲気と感じられる。そこから飲み進めると、キャンディみたいな甘さも含めた、果実味がどどーんとパワーアップして迫ってきてなんだかすごい。嗅覚の不完全な身には、それもまた嬉しい。あと、ブルゴーニュ赤らしい革のエッセンスが感じられるのも久しぶりで良かった。後で聞いた話では、このメーカーさんはジュヴレ・シャンベルタンがお得意で、このワインも畑が割と近いんだとか。そう言われると、ジュヴレ・シャンベルタン寄りの雰囲気かも、と思えるものもある。私はもうちょっとナヨっとしたワインがストライクゾーンですが、でもこれおいしかったです。