グルフィ、ヴァルカンツィリア 2022
このワインは、シチリアのグルフィが作っているエントリークラスの白ワイン。と言っても、グルフィの白ワインは、このブレンドワインとカリカンテ単体のワインしかなく、またエントリークラスと言ってもまあまあの値段になっている。今回は14年ぶりの対戦。
グラスに注ぐと、やや緑色がかったレモン色で、とてもきれい。カリカンテの雰囲気とも大きく外れていない。香りは、少し甘い蜂蜜の香りがあるけれども、その奥からスースーとした、ヒヤシンスみたいな水耕栽培系、それか菖蒲アヤメ系の香りが立ち上がってくる。ヨーロッパの石鹸のにおいっぽさも。
口に運ぶと、香りのフレーバーそのままに、爽やかな酸味がありつつ蜂蜜の気配がある。で、やっぱりこのワインで興味深いのは、ヨーロッパのホテルにある石鹸みたいな香りが口のなかにどんどん膨らんでいくことだ。ここのところは、大昔に呑んだこのワインとまったく変わるところがなく、シャルドネやリースリングあたりを当たっても見つからない美質で魅力的だと思う。今年よく飲んだロワール産の白ワイン品種たちとも違う。それからしばらくして、ヨードと塩分の風味もしてきた。なんと豊かなのだろう。これ立派なワインですよ。昔、これにほれ込んだのはぜんぜんおかしくなかったのだ。ときどき飲んでみたい。
※二日目。ヨーロッパの石鹸の香りは健在だけど、酸の伸びがちょっと弱い。酸の伸びでいえば、同価格帯のクズマーノのアルタ・モーラ(カリカンテ単体のやつ)のほうが伸びやか。とはいえ、面白いワインにはちがいなく、満足のいく一品でした。