北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0979】Pieropan Soave Classico 2012

 
ソアーヴェ・クラッシコ[2012]ピエロパン
 
 疲れた日には疲れを取ってくれるワインが欲しくなるもので、今日はピエロパンの無印ソアーヴェクラシコ。色はごく普通の白ワインながら、匂いを確かめると、温野菜のほんわかとした匂いを伴った、爽やかな花畑系の匂いがする。しっかり吸い込むと、水仙を思い出すような匂いが真ん中に居座っていると感じる。
 
 口に入れると、爽やかな酸味と、やはり野菜を連想させるほんわか感覚。酸味はすごく丸みを帯びていて、後味は淡い。甘みも淡く、味のしっかりしたワインを油絵に喩えるなら、このワインは水彩画のよう。押しの強さはほとんど無くて、じわっじわっと味と香りが漂ってくる。
 
 ソアーヴェはそんなに凄いワインじゃないけれど、この、控えめで滲んだような(それでいてフラフラしていない)感覚はやっぱり独特で、五臓六腑に染み渡る。全てのワインがこうだと困るけど、ソアーヴェはこれでいいんじゃないかと思った。
 
 ※二日目。どうせ駄目でしょと思い始めてリスタート。水っぽくてしようもない味で、安ソアーヴェの駄目なところを凝集したような……いやいや、段々濃厚になってきて……蜜の匂いすら漂わせる、けれども淡さを失うことのないワインだった。無印ソアーヴェクラシコでここまで頑張るとは!もっと古いヴィンテージで「無印ソアーヴェたいしたことない」「カルヴァリーノもたいしたことない」と思った時期があったけれど、新しいヴィンテージになって、また美味くなった?ソアーヴェのヴィンテージなんて気にしたことなかったけれど、ヴェネト州にだって気候の善し悪しはあるだろうから、「当たり年のソアーヴェクラシコを買う」意識もあっていいのかも……。