北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1448】Joseph Drouhin Bourgogne Pinot Noir 2014

 
Joseph Drouhin Bourgogne Pinot Noir 2014
 
 疲れた日だけど赤ワインが飲みたかったので、気楽そうなブルゴーニュ平格を選んでみることにした。
 
 まず見た目。かなり明るいガーネット色で、グラスのへりになると淡い色調になっている。まあ、綺麗な色なんだけど、こういう色って、よくできたガメイ(ボジョレー系)にもあるような気がして、見た目だけで本当に識別できるのか、ちょっと自信がない。でも、綺麗な色だ。
 
 香りは、ローソクの匂いとさくらんぼみたいな甘い香り、そこに、ほんのり土のような香りまで来た。いい滑り出しだ! その後は革っぽい匂いに転じてきて、一般的な平格ブルゴーニュらしい姿に。
 
 口に含むと、やはり革の風味を漂わせながら、甘くて苦くて酸っぱい味が来た。甘酸っぱさは、ある部分ではブラックチェリーのようだけど、ある部分ではアセロラのようでもある。アセロラっぽさが転じて、少し和菓子を思わせるところもある。
 
 このワイン、ぜんぜん凄みが無くて、さっぱりと甘酸っぱくて軽々としているので、疲れた五臓六腑に染み渡るようなところがあり、夕食のシンプルな和食にも付き合いが良い。「人間を凄む」ところのないところが、今日のような日にはありがたい。立派なワインもいいけれど、疲れた日の普通のご飯に付き合ってくれるワインもありがたいものですね。
 
 ※おなかを壊して一日飲めなかった翌々日。さっぱりとした飲み物になった。スケールダウンは否めないけど、まあ、しようがないんじゃないか。食事のお供としては十分だけれど。
 

【1447】Donelli ”Patio” Frizzante Arancia Rossa (N.V.)

 
“パティオ”フリッツァンテ・アランチャ・ロッサ(レッド・オレンジ)フレーバーワイン・甘口
 
 今日は久しぶりに変わり者ワインを。このドネリというメーカーはあまり信頼していないけれども、こういうイタリア産のへんてこ品は積極的に当たっていきたいので、やってみることにした。
 
 まず、見た目。ロッソ(赤)と書いてある割には、薄くて透明感のある色合い。このメーカーのランブルスコも色が薄めだったと記憶しているけど、こいつもかなり薄い。「一番薄い色のブルゴーニュ赤ワイン」を、もう少し赤茶色っぽくしたらこんな感じじゃないかというような。
 
 で、香りを確かめると、完全にオレンジ。オレンジジュースですね!でも、駄目なランブルスコっぽい香りは期待していなくて、オレンジ混ぜ物らしい香りを期待していたので、これはこれでいいと思う。
 
 口に入れてみると、おおう、まずオレンジジュース。これって、一緒に交じっているのはやっぱりランブルスコ系の品種?微発泡というのも手伝って、オレンジの向こうに手ぬるい味が潜んでいるような気がする。ワインとしてはあまり良くない雰囲気だけど、オレンジがそこを引っ張っていて、楽しい飲み物だった。

【1446】Chateau Avalon Corbieres 2014

 
京橋ワイン厳選!これぞ極旨赤ワイン6本セット
 ※リンク先のセットにこのワインは含まれていました。
 単体のリンク先は→www.wine-searcher.com

 
 
 今日の夕食は、カツサンド、ホウレンソウのソテー、牛肉を使った野菜炒めというもの。こういう食事にぶつけるのは不適当かもだけど、濃くて黒いと噂のコルビエールを名乗るワインをあけてみることにした。
 
 まず見た目。かなり青紫っぽくて、不透明。見た目だけだと、自分が知っているところでは「若いバルベーラ」「安くて若いローヌ」といったところ。香りは、墨汁とお線香が入り混じっていて、その後ろからおずおずとイチゴミルクっぽい柔和な匂いが追いかけてくるような感じ。
 
 口に入れてみると、酸味よりもコクのあるアタック。ちょっと墨汁っぽい風味と意外と柔らかなタンニン、果実味にぼってりとしたコク、うまく表現できないんだけど「肉」に近いようなこってりとした味わいが乗っていて、なかなかに美味い。それでいて、後味の段になるとほんのりと酸味が乗ってくる。これらが意外なほど上品にまとまっていて、大柄な割に荒っぽくない。構成がしっかりしている、と言いたくなる。これはいい!
 
 ※翌日は、昨日に比べると少し小柄になった。あとはだいたい同じ。

【1445】Domaine de Rochebin Bourgogne Chardonnay 2013

 
Domaine de Rochebin Bourgogne Chardonnay
 ※リンク先は「ヴィエイユ ヴィーニュ」を名乗っているのでもうちょっとだけ高級な品かもしれません。
 
 今日のワインは格安価格で売られていたブルゴーニュの平格白ワイン。平格とはいえ、今日日、(通常の・平格の)ブルゴーニュを名乗った白ワインを1500円ぐらいで買えるなんてびっくり仰天、どれぐらい真っ当な品物なのか勝負とまいりましょう。
 
 まず、見た目。平格ブルゴーニュとしては標準的な黄色っぽさで、まあまあ。香りは、高級シャルドネの蜂蜜やクッキーよりも、花畑や爽やかさをイメージさせる香りで、これもこれでいいんじゃないでしょうか。
 
 口をつけると、酸味がキューッとしているタイプの甘み少な目、あっさりシャルドネ。樽熟成じゃなくステンレス熟成なんじゃないかというような。個人的には、ファルネーゼのシャルドネのような、イタリア中部~北部のシャルドネみたいな雰囲気と感じられる。ただ、ちょっと果実味が足りないか、シャブリのような引き締まりが足りないのか、まさにファルネーゼのシャルドネあたりで止まっているような。
 
 ……とかなんとか言いつつもスイスイ飲めるシャルドネではあったので、平日にもかかわらず、嫁さんと一気に飲み切ってしまった。反省。

【1444】Les Amoureuses Coteaux de l'ardeche Syrah 2012

 
シャトー・レ・ザムルーズ・コトー・ド・ラルディッシュ・シラー 2012
 
 今日の夕食は豚肉とマッシュルームのバター炒めをメインにしたもの。これに合わせるのは、安ワイン道場さんで9月に出てきた「レ・ザムルーズ」というワインと同じもの。……と思ったら、あちらはグルナッシュでこちらはシラー。同じワインセットを買ったつもりだったので同じだと思ったら微妙に違っていた! でもシラーは嫌いじゃないので、このまま楽しみに呑んじゃいましょう。
 
 まず、グラスにドボドボ。注いでいる最中は少し茶色がかって見えたのに、グラスにおさまるとカシスリキュールをほうふつとさせるような不透明な赤黒い液体。カシスリキュールと例えたくなるのは、ほんのり青色っぽいスペクトルが感じられるから。香りは、梅と饅頭の中間のようなフレーバーで、まずは和菓子を連想。ただ、そこからジュクジュクの果物を思わせるジャム系の香りがこみあげてきた。
 
 口に入れてみると、やはり、ある種の和菓子を思わせる香りがぶわーと口に広がり、そのテイストを引きずったまま苦みのたっぷりとした、果実味が広がった。甘味はそれほど強くなく、タンニンがふさふさしているけれども荒っぽくないせいか、安フランスワインらしい感じがする。ただ、ほんの少し葡萄系の生臭さ(グレープジュースとか、あの方面の生臭さ)が漂っていて、これはちょっと減点かなとは思う。
 
 ※翌日になると、生臭さが退いて、かわりに土っぽい香りがほんのり立ち昇るようになってきた。和菓子っぽさも減ったことも手伝ってか、こちらのほうがワインとして上等な印象を受ける。シラーは、やっぱり二日以上かけて飲むのがいいのかな。美味かった。
 

【1443】Meo Camuzet Bourgogne 2011

 
Meo Camuzet Bourgogne 2011
 
 今日のワインは、ブルゴーニュのなかでもバニラの香りが豊かな方面のワインをつくっているっぽいメオ・カミュゼの平格ブルゴーニュ。2011というヴィンテージはそれほど嫌いじゃないので期待しながらの抜栓。
 
 まず見た目。「暗いガーネット色」と言いたくなるんだけど、どこか明るい感じがするのはピノだからでしょうか。色調自体はだいぶ黒色に寄っているはずなんだけど、グラスに注ぐ時の色調はやっぱり淡くて明るい感じがする。香りは、「ストロベリーパイとチョコパイを焼いたような」たまらないやつが第一印象、そこから少しずつ酸っぱそうな香りとローソクのような香りが優勢になってくる。うまそう。
 
 口をつけてみると、ビターでコクのあるピノ風味。タンニンはしっかりしているけれどもきめが細かくてなかなか良い、黒系の果実風味を連想させるところがあって、赤系の果実風味ではない。充実感のあるこってりとした飲み心地で、パンチ力がある。連想されるブルゴーニュの地域は「ニュイ・サンジョルジュ」。
 
 とはいうものの、飲み進めるうちに新鮮で爽やかな、甘酸っぱい風味が口のなかに溢れるようになってきて、俄かにラズベリーとか赤系果実を思わせる風味が優勢になってきた。「なにかが衰えて、そのぶん酸味が勝ってきた」というより新たに赤系果実が加勢したような。これは心強く気持ち良い!すごく好みの風味に化けてくれた。明日も楽しんでみよう。
 
 ※翌日は、梅っぽい香りグワーンと吹き上げてきて、これもおいしそう。酸っぱくなったけれどもコクがあってしっかりとした飲み物だ。