北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2000】Kloster Eberbach Steinberger Risesling Spatlese 2017

 
ラインガウ 州営醸造所 シュタインベルガー・リースリング シュペートレーゼ [2017]
  
 今日はちょっとした慶事があったので、これをお祝いするためにお祝いにふさわしいワインを。選んだのは、ドイツはラインガウ地方の老舗、クロスターエバーバッハ醸造所のシュタインベルガーのシュペートレーゼ。このワインは我が家に「ワインは限りなく面白い」と教えてくれた最初の一本のひとつ。久しぶりの対峙、とても楽しみ。
 
 まず、グラスに注いでみると山吹色の美しい色合い。おー、こういうのを待っていたのでした。香りは、ちょっと冷やし過ぎたせいかはじめのうちは蜂蜜がほんのり香るぐらいだったけど、手のひらで温めているうちに、リースリングらしい植物系の香りに加えて高級シャルドネに期待したくなるような香料のような香り、いや、ソーテルヌ以外の甘口系ワインにありがちなケミカルな香りに近いような難しい香りがぷんぷんする。それとも粘土? あれっこんなに香るワインだったっけか?
 
 口に入れると、意外にもビリビリっと来た! このワイン、気泡が混じっているのでは。それとものすごいミネラル。リースリングのシュペートレーゼなので、当然甘い。甘くてリンゴと蜂蜜のハーモニーのような味わいがあるんだけど、そこにリースリング由来の僅かな苦みと気泡のぴりっとした感覚、くわえてそびえたつミネラルがあって趣深い。がぶがぶ飲んでも当然旨いが、口のなかで転がしても余韻がずーっと残る。いや、やはり旨いぞこのワイン、記憶にある姿とはちょっと違うけれども考えさせられるものがある。そうか、上位のドイツワイン(甘口リースリング)はこうなるのか。お見事。
 
 ※二日目は、もうちょっと甘味が増して、そのぶん香料のすごい香りが落ち着いてしまった。初日のほうがパワフルでいいけど二日目のほうが親しみやすくはある。