北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2120】Chateau de Pez Saint-Estephe 1998

 
シャトー ド ペズ [2017]
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
最後はボルドーサンテステフの品を。色はさすがに濃い。黒々としていてライトを当てるとやっと向こう側が見えるぐらい。香りは、ピーマンがいる。ちょっと酔いが回っているせいか、その他は標準的なボルドーと感じる。
 
味は、ひとくちめからゆったりとした包容力がある。酸味は存在しているけれども、ミルキーでしっとりとした口当たり。甘さを伴いつつも控えめな存在感に胸をうたれる。ああ、ボルドーの赤を飲んで良かったと思わせる佇まい。高級ブルゴーニュの絢爛はないけれども、落ち着いていて、押し付けがましくなく、背筋が通ったこの感じ。やがてピーマンも気にならなくなり、むしろ香料系の香りが漂うようになってきた。それとタンニンが良い。かなりしっかりとしたタンニンなのだけど、キメが細かくて気持ち良いのだ、タンニンは少ないほうが良いことが多いけど、こいつはかえってそこが良いように思う。じっくりとした、飲みごたえのある一品だった。