北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2561】(Shateau Clinet) R by Clinet Merlot Bordeaux 2014

 
シャトー クリネ エール バイ クリネ
 
今回は久しぶりに赤ワインのブラインドテイスティングごっこがやりたくなったので、嫁様にお願いして以下の3本からさいころを振って一本を抜栓してもらうことにした。候補は、
 
1.Reflets de Cissac Haut-Medoc 2016 (たぶんカベルネソーヴィニヨン主体、ボルドーはオーメドック)
2.R by Clinet Merlot Bordeaux 2014 (メルロー100%、ボルドーはポムロール)
3.Markus Molitor Haus Klosterberg Pinot Noir 2018 (ピノ・ノワール、ドイツはモーゼル)
の三つ。果たして何がどうなるのか。
 
まず、最近一番使っているブルゴーニュグラスにて。色はオレンジ色がかった濃い、けれども透明度がかなり高いタイプ。いまどきのピノ・ノワールならこれぐらいの濃さでもおかしくないけれども、ドイツ産のピノ・ノワールでこんなに濃い品が出てくるだろうか。香りはくぐもった感じで、特にカベルネソーヴィニヨンにありそうな煙突系・ミント系・埃系の香りはしない。かといって、若いメルローにあるようなピーマンくささはここでははっきりしない。野菜スープみたいなにおいはする。ん? 野菜スープ?
 
口に運ぶと、甘酸っぱさよりもタンニンの収斂力が前に出た味で、カフェオレ系のコクがしっかりとしたワインだ。これはピノじゃないと思いますよ……ここでボルドーグラスに中身を移し替える。カベルネソーヴィニヨンかメルローか? そのとき、カブトムシのような香りがふわあっと鼻先を通り過ぎていった。これってメルローっぽくないか? ピーマンがにおって来ないのは、2014のメルローが(シャトークリマの量販品としては)それなりにお年を召しているから、ではないか? では2.に決めた!
 
結果は……アタリ! よかったあぁ間違えなかったぞー! これはやっぱり面白い&ワインについて一生懸命に考えるからいいですね。基本的に苦さとタンニンとカブトムシ風味が前に出ていて、ちょっと熟成したストイックなメルローという印象を受ける。肉料理に合うだろうと思ったらやっぱりで、トンカツなどとは良い相性。甘きに流れ過ぎず、硬派な面持ちのまま最後まで経過した。