ピノ ネロ ラ クーポラ 2020 ネイラーノ
このワインは、イタリアはピエモンテ州でつくられたピノ・ネロ。ピノ・ネロってことは、フランス品種でいえば正体はピノ・ノワール。ただ、イタリア産にはブルゴーニュ産とも新世界産とも違った風味があるわけで、それが出ていればこのワインは合格と思いつつ抜栓。
まず香り。ものすごいベリーがやってくる。一途なまでにベリーでびびった。しばらくして、少しお化粧のような香りがする。安ピノにありがちな革っぽさは少ない。色合いはこの品種としては中庸、メルローなどに比べればちょっと薄いか。
口に運ぶと、香りに比べて酸味がしっかりしており、赤系果実とかアセロラとか言いたくなる果実味だ。それと例のお化粧のような香りに相通じる、和菓子のような雰囲気が潜んでいる。これがうまい。ドイツのピノ・ノワールであるシュペートブルグンダーにも似ているかもしれない。ただし、ブルゴーニュ赤、特にその上位陣にありがちな複雑さまではこのワインに期待できない感じだ。言ってもしようがないことだけど、やや一本調子な展開だ。
※二日目もだいたい同じおいしさだった。安定しているとも言えるが、一本調子とも言え、このあたりはピノ・ノワールではなくピノ・ネロ的。