北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2475】Domaine de Rochebin Bourgogne Pinot Noir Vielles Vignes 2020

 
ドメーヌ ド ロシュバン ブルゴーニュ ピノ ノワール VV 2020
 
このワインは高騰いちじるしいブルゴーニュのなかではほぼ値上がりしていない、安いけどそんなにすごくない、でもちゃんとブルゴーニュピノ・ノワール然としているお買い得品。今回のヴィンテージは2020、初対面。普段飲みのブルゴーニュとしては今日珍しいほど低価格だけど、それでも一応値上がりしてしまった。
 
まず色は薄めのピノ・ノワールらしさ。うんうん、ピノはこれぐらい薄くていいんだよ。香りを確認すると……あっ、ちょっと熱が加わり過ぎたかもしれない変な甘いにおいが伴う。このワイン、飲む機会を逸し続けて長く野ざらしにしてきたので、傷んでしまったのかもしれない。それでも、安ブルゴーニュにしては化粧品みたいな香りが伴っているほう。
 
口に含むと、ミルキーな甘みがふわあっと来た後に苦みが伴う。前回2017ではコーヒーみが強いと書いてあるけど、こいつはミルキーさゆえにカフェオレみたいなところに留まっている。いまどきの洗練された平格ブルゴーニュ・ルージュのなかでは、やや平板で苦みとカフェオレの強さが目立つかもだけど、ピノ・ノワールしているし新世界に寄り過ぎている様子もない。少し飲むと甘みがでしゃばることのない、食卓のお供としてふさわしいワインになってきた。偉大なブルゴーニュではないけど、付き合いやすいワインだ。
 
※二日目は、初日に比べて果実味と酸味が少し前に出てよりブルゴーニュ赤らしくなった。だとしたら、酸味がちょっと初日には足りなかったのかも、と意識した。酸味についてはえり好みに個人差はあるかと思う。