北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2303】Dominique Laurant Marsannay Vieilles Vignes Bio 2018

 

 
このワインは、ドミニクローランが作っているマルサネ。マルサネって、コート・ドールの北側(コート・ド・ニュイ)のなかではマイナーな土地でロゼワインの土地、ってイメージがある。でも、ドミニクローランはマイナーな土地でもちょっと豪華にワインをつくる感じがするので、こいつも何かやってくれるかもしれない。ちょっと部屋の温度が高めだったので少しだけ冷やしてのトライ。
 
まず色。少し赤茶色がかった、透明感のあるワインレッド。ピノ・ノワールらしさはある。香りは、グラスに注ぐ段階からうまそうなやつがにおいたってきて、気持ちが高まる。若干コーヒーっぽさの混じったチョコレート+梅っぽさのある果実香がたっぷりとやって来る。若そう。
 
口に運ぶと、ややアセロラっぽい赤系果実の甘味と酸っぱさが来た後、カフェオレっぽいコク、ざらざらした舌ざわり、それから酸味と関連性のあるタンニンがばさっと感じられた。コーヒーっぽさから、ブルゴーニュ赤(の、そんなに高級ではないものにありがちな)革製品みたいな香りに通じるところもある。これはマルサネなので、それを欠点だとあげつらうのは酷な話だろう。グロ・フレールほどではないけれど、太いゴシックフォントのようなブルゴーニュ赤だけど、いいんじゃないでしょうか。甘酸っぱさも含め、得体のしれない新世界のピノ・ノワールやローヌなどに接近しすぎていない感じがある。まあまあ「らしい」ワインだと思う。
 
※翌日。少し酸味が強まって、バランスとして飲み心地の一般的なブルゴーニュ赤に近づいた。それだけでなく、すこし薔薇のニュアンスや香水のニュアンスが強まり、軽いながらも華のある飲み心地に。好みじゃないけど、こういうの立派な感じがしていいよね。ジュヴレ・シャンベルタンっぽさがへたにあったら、こうはなっていないかもしれない。そういえば、シルヴァン・パタイユのマルサネも香水っぽさの強いワインだった。これは偶然か必然か? ちょっと興味の沸くところ。