北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2741】Comtes Lafon Meursault La Goutte d`Or 2013

コント・ラフォン ムルソー グット・ドール2013
 
今年は、年始のエチエンヌ・ソゼと対峙させるかたちで有名どころをぶつけてみます。我が家では赤ワインのモンテリやヴォルネ(のサントノ)と対峙することの多いコント・ラフォンですが一本だけムルソー一級がありました。さあ、エチエンヌ・ソゼのピュリニーモンラッシェ一級と対峙したらどんな風にうつるんでしょうか。
 
とりあえずグラスへ。パッと見た感じでは、ほとんどソゼのピュリニーモンラッシェ一級と変わらないようにみえる。すこーし緑色が濃い気がしたけど、しばらく眺めているうちに変色(!?)し黄金色になってきた気がした。はじめのあの色はなんだったのだろう? 数十秒後には黄金色のなんだかムルソー然とした色合いに転じた。
 
香りは、栗のような香りが! あまーい、蜜とかクッキーを越えて、長野県は小布施町の桜井甘精堂や小布施堂の栗菓子みたいなすごく甘い香りがする! 口に運ぶと、酸味はピュリニーモンラッシェとほぼ同格、爽やかで心地よい青りんご酸味みたいなのが駆け抜けていてちゃんと上品なのだけど、こっちはリッチなのだ! 栗羊羹の甘い香りに加えて充実した酸味、加えて、なんとこのムルソーには雄大さがある! ブルゴーニュの赤ワインでいうならジュヴレ・シャンベルタンが末広がりな雄大さを持つように、このムルソーにも末広がりな、何か未来を展望させるような末広がりなアフターが伴っているのだ!
 
ソゼのピュリニーモンラッシェとの比較では、こちらのほうがこってりしていて、あちらのほうがすっきり&石の雰囲気がより前に出ている構成。ソゼのほうがこじんまりしているかと思いきや、なかなかどうして、あちらも次第にボルテージをあげていく。こちらの良いところは、なんといってもリッチさ、栗羊羹さ、そして雄大さやスケールのでかさ。かといって全く繊細ではないぶざまなワインではなく、ピュリニーモンラッシェ一級の隣に置いてもぶざまなそぶりは全くなく、それでいてこってりとしていて雄大な姿をみせてくれるのがこのワインの素晴らしさだとみました。そこらのよくできたこってりシャルドネの、表面的なリッチさに騙されてはいけない、そういうんじゃないんだよと主張しているよう。対決は明日も続きます。
 
※しかし二日目になって、グットドール、伸びました! 色合いも黄色っぽさが増して、こちらのほうが山吹色に近い感じに。ますますカスタードのような香りを伴い、それでいて酸味はキリリとしていて(ちょっとほめ過ぎかもしれませんが)コシュ・デュリの白みたいな香料風味を伴ってきてソゼほどクラシック一辺倒って感じでもない。コント・ラフォンなんてもうガラクタ、死に体じゃないかとか心配していましたが、そんなことはありませんでした。伸びしろがあり、雄大で、このタイプにしては繊細さを失いきっておらず、もう買わないだろうけれども感心しました。