北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2565】Etienne Sauzet Puligny-Montrachet 1er Cru Les Perrieres 2015

 
Etienne SauzetPuligny Montrachet Les Perrieres [2009]
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
今年も新年にはエチエンヌ・ソゼのピュリニーモンラッシェ一級をあけます。でも、こんなことがいつまで続けられるだろうか? そういう未来への不安はありつつも、折角なので一献いきましょう。これは2015年につくられたぺリエール。旨いといいんですが。
 
まず、グラスへ。ちょっと濃いレモン色ぐらいをしていて、あまり山吹色に傾かない色合い。昨日のバターフィールドのブルゴーニュ白と比較すると、こちらのほうが少し緑色~レモン色に近く、あちらがより黄色に近かったことがわかる。香りは、バターフィールドの白にとてもよく似ていて、ちょっと落雁のようなほっこりした甘い香りを伴いつつ、メインは花畑のようなすがすがしい香り。ただ、こちらのほうがナッツやバターやクッキーを思わせる香りは軽めだ。
 
口をつけてみると、うわっ酸味がしっかりしている。ぜんぜん酸味のレベルが違っていて、こいつのすがすがしいことといったら! でもって、ミネラリーっていうの? 石っぽい感覚がこちらは先行する。総じてこちらのほうが細身で、石っぽさのバリバリしている感じはシャブリを連想させるよう。でもシャブリに比べれば温和な感じで、潤いがしっかり伴っていて、果実味の美味い感じもあってバランス感覚は抜群だ。去年飲んだ同じくソゼの一級畑のシャン・ガン2016と比較すると、あちらのほうが細身で、こちらのほうが果実味が前に出てきている気がする。結果、痩せすぎでもなく豊満でもなく完全美形系シャルドネといった趣、ピュリニーモンラッシェに期待したい資質ど真ん中だ。そうこう飲むうちに、味のうちにバターやナッツも現れてきた。というか、そういう一面を持ち合わせている、と言い換えるべきなのか。酸と石の余韻も長い。これも飲み飽きないですね、飲み吟醸
 
途中でバターフィールドのブルゴーニュ白を飲んでみると、なるほど、いつものことながらソゼの一級のほうが締まりがあって酸も石っぽさも上。去年、ヤルデンのカツリンと比較した時によく似た結果になる。ヤルデンを思い出しながら比較すると、バターフィールドのほうがより酸味があり、ヤルデンに比べて小柄かつワンパターンにまとまっている印象。でも、ヤルデンのカツリンもそうだけど、こうやって飲み比べなければバターフィールドの平格ブルゴーニュ白でも十分満足できそうで、文句をいう筋合いはないだろう。
 
※翌日も基本は変わらない。石っぽさと酸っぽさに加えて、やはりどこかでクッキーやナッツを思わせるニュアンスがよぎることもある。ソゼのピュリニーモンラッシェ一級は化粧箱~香水系の香りがあまりしないので、そういうのを強く求める人にはあまり向いてないかもだけど、私は化粧箱~香水系をシャルドネにそこまで期待しないのでソゼがいいと思っています(が、値段的にもうだめ)。