北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1599】Willy Gisselbrecht Pinot Blanc Vin d'Alsace 2015

 
アルザス・ピノ・ブラン[2014]年・ドメーヌ・ヴィリー・ギッセルブレヒト元詰
 
 このワインは、アルザスワインのなかでもえらく安いメーカーの、ピノ・ブラン。ピノ・ブランって、どう楽しめば良いのか今一つわからない時期もあったけれども、「ソアーヴェクラシコか、イタリアの軽い白ワインのような感覚で」楽しみ、評価すれば良いと気づいてからは、お手軽品が欲しくなった。で、こいつは格安のうえ、ヴィンテージが若めなのでトライしてみることになった次第。
 
 グラスに注いでみると、ほんの少し赤みがかっているかもしれない(というより、緑系ではない)薄めの白ワイン色、いかにもピノ・ブラン。ほんの少し、気泡も混じっている。香りは、蜜系ではなく青々しい系、台所洗剤の香りのなかでも、ライムに近いような香りが強い。
 
 口に含むと、温度が足りないせいか、少し日本酒っぽさが感じられる。ゆるい。もっと冷やさなければいけなかったか。温度の問題か、抜栓直後の問題か、それともこのメーカーか輸入経路の良くないところか、飲み口には玉葱めいた、汗っぽさが当初感じられたけれども、やがて焼き葱のような風味に変わって、風味としては落ち着いた。シャルドネなどに比べると、口当たりは柔らかくてフワフワとした飲み心地で、水のように飲めてしまう。水のように飲んでも引っかからないのがピノ・ブランのいいところ(そしてソアーヴェクラシコも同様)だと思う。そこに焼き葱の風味が一枚噛んでいて、意外と面白い。単調だし、これがこの品種の王道とも思えないけれども、気楽でワンポイントのアクセントもあって良かった。
 
 ※二日目も意外と痩せず、焼き葱っぽさが健在。