北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1736】Farnese "Fantini" Montepulciano d'Abruzzo 2016

 
ファルネーゼ モンテプルチアーノ・ダブルッツォ
 ※リンク先は現行ヴィンテージです
 
 肉料理の夏、ワインとしては白がいいけれど、肉にあわせるなら赤がいい。そういう妥協の末、「じゃあ少し冷やしてもうまい赤ワインをさくさく飲もう」という結論に思い至った。安くておいしいファルネーゼの、がぶのみワイン。
 
 見た目は、かなり透明度の低い赤ワインで、黒々としている。やや青紫側にカラースペクトルが傾いているかもしれない。香りをチェックすると、ちょっと酸っぱそうな梅と紫蘇のような匂いが目立つけれども、その後を追うようにイチゴミルクみたいな匂いがする。
 
 口に運ぶと、その梅&紫蘇の香りにふさわしい系統の果実味がキューンと響く。軽快で、タンニンよりも新鮮さが前景に出た、明るい味わいだ。同じイタリアでも、キアンティ・クラシコ系の「ふっくら」ではなく、ダブルッツォ系はさっぱりとした口当たりで、がぶ飲みしてしまいそう。でもって酸味。果実味のキューンとしているのも、さっぱりとした口当たりも、酸味がしっかりしているおかげなのだと思う。
 
 安いモンテプルチャーノ・ダブルッツォのなかには、ちょっと嫌な臭いが混じっている品もあるけれども、信頼のファルネーゼの作だけあって、そういうのも無い。ちょっと冷やして調子に乗って飲んでしまった。