ワインメーカーズ・ノート(byアンドリュー・ピース) シャルドネ "バッチ106"
このワインは、とてもシンプルなラベルでスクリューキャップのオーストラリア製シャルドネ。ニュージーランドはともかく、オーストラリアのシャルドネを飲む機会はすごく少ない。価格もかなり安い。自分はどういうつもりでこれを買ったのだろう?
グラスに注いでみると、色は「薄めた黄金色」っぽい色調。ブルゴーニュの平格白ワインのような、レモン色~緑色っぽさがこのワインには無くて、高級ワインの黄金色をそのまま薄めたような、照りのある色調をしている。
香りは、蜂蜜フレーバーかな? と思ったら洋梨の匂いがする。それと少し茎っぽい。台所洗剤系の蜂蜜、と言いたいところだけれども、もうちょっとえぐみのある匂いがして、チリ産シャルドネの亜種、といった感じがする。
口に入れると、やはりチリ産シャルドネの亜種っぽい。トロピカルフルーツっぽい甘さがあるんだけど、ソーヴィニオンブランにもありそうな味の中心が空洞っぽい感覚があって、望ましいシャルドネとしては芯の弱さがある。苦みもちょっとあるんだけど、この苦みもワインを立派に仕立てるというより、例のちょっとえぐい茎っぽさを意識させるところがある。飲んでまずいものではないけれども、そこはそれ、安い新世界産シャルドネの典型という雰囲気ではある。
※二日目も、シャルドネとしてまあなんとか合格、といった風采。掘り出し物、というより標準品。