北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1923】Cante Charrdonay 2015

 
カンテ シャルドネ 2015
 
 
 今日は久しぶりに「3種類のワインからひとつを見えないところで抜栓してもらってブラインドで当てる」をやってみた。今回の候補はすべてシャルドネで、
 
 1.ドメーヌ・ルフレーヴ マコン・ヴェルゼ 2015 (ブルゴーニュ)
 2.カンテ シャルドネ 2015(北イタリア)
 3.ヤルデン シャルドネ オデム(イスラエル)
 
 の三本から。
 
 まず見た目。あまり濃くない、まずまず黄色~黄金色っぽいワイン。これだけだと、どのワインとも言えない。しいて言えば、ヤルデンのオデムはもっと色が濃かったような気はする。香りは、まずクッキーや蜂蜜のような甘い香りがぶわーんと舞い上がってきて全力で魅力をふりまいているような。でもって、石灰岩のような雰囲気が非常に強く、炭酸めいた予感がある。これはヤルデンっぽくてルフレーヴっぽくない。あと、ルフレーヴのマコンなら「台所洗剤系の花っぽい爽やかさ」が来るところが、このワインはそこまでそれが強くない。
 
 で、口にしてみると酸が比較的軽い。マコンって、もっと酸味で目が冴えるものなんじゃないか。ただ、困ったことに口に含むとそれなり花っぽい爽やかさが迫ってくるところがあって、完全にはルフレーヴを否定しきれない。でもまあ、ヤルデンにあってしかるべき蜂蜜と石灰岩は完全に揃っていて酸が弱いから、本命はヤルデンとみた。
 
 実はカンテのシャルドネは飲んだことがなく、ただ、カンテの活躍する北イタリアの同価格帯シャルドネ(イエルマンやヴィエ・ディ・ロマンスあたり)はバランスファイターが多かったと記憶している。ここまで石灰岩っぽくはないんじゃないか……ヤルデンでいいでしょうヤルデンで。
 
 で、ボトルを開陳していただくと……ハズレ!なんとカンテのシャルドネ石灰岩が効きまくっていたのでした。これは予想していなかった。後になってみれば、台所洗剤系の花っぽい爽やかさと蜂蜜っぽさが揃っていて、どっちつかずなところはバランスファイターな北イタリア産っぽかったのかも。初めて飲むワインが選ばれたとはいえ、やっぱり悔しいものがありますねえ。しかしワインそのものはなかなかのもの。カンテは怪しいバイオなワインをたくさん作っているメーカーだけど、このワインは(石灰岩系であるという癖の強さはあるにせよ)おおむねバランス良くおいしくて「マトモ」感がある。価格にみあった北イタリア産シャルドネだと思うし、新世界にもフランスにも振れすぎていないあたりは好感。
 
 ※二日目は、もうちょっとミネラルが貝殻に寄って、なおかつ蜂蜜フレーバーがぎゅっと凝縮したような感じになって、シャサーニュモンラッシェかピュリニーモンラッシェあたりの村名格みたいな雰囲気に近づいた。二日目のほうがより親しみやすいかも。