北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1855】Vigneti Zabu ”Chiantari” Sicilia Nero d'Avola 2017

 
キアンタリ ネロ ダーヴォラ 2017 ヴィニエティ ザブ
 
 このワインは、先日飲んでみたネロ・ダヴォラの上位版。少なくとも値段はいくらか高かったと記憶している。
 
 見た目は、先日のものより明るく透明度が高くみえる。青みがかった感じがなく、こちらのほうがこなれていそうですらある。香りも、先日のものよりおとなしい。梅干しと紫蘇の匂いがするはするけど、むせかえるほどではない。ただ、わずかにバニラの匂いがするので、ひょっとしたら少し高い樽を使ってつくられているのかもしれない。
 
 口をつけると、これも味が円やか。先日の安いやつのほうが香りや風味が強かったけれど、こいつは刺々しさがないスタートで、たぶんバニラ香が渋み・果実味・コクをうまく調和させているっぽい。少し杉っぽさがあるけれど、なんとなく、新世界でつくられたピノ・ノワールと勘違いしたくなるようなふしがある。これ、ブラインドで出されたらネロ・ダヴォラではなくピノ・ノワールって宣言するやつなんじゃないか。ピノ・ノワールにしては、微妙に杉の入浴剤っぽさがあるかもしれないけれど、そこを嗅ぎ分けない限り、これはちょっとしたピノ・ノワールみたいに気安いワインのように感じられる。ううむ、こういう構成もあるのか。
 
 ※二日目は、バニラっぽさが薄れたためか梅っぽさの目立つ雰囲気になった。化けの皮がはがれた、とも言えるかもしれない。初日に飲んでしまうのが良いワインかも。