北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2300】Domaine Gros Frere et Souer Bourgogne Hautes Cotes de Nuits 2018

 
グロ・フレール・エ・スール ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・ルージュ [2018]
 
このワインは、ずっと前にすっかり失望して飲むのをやめちゃった、ブルゴーニュのグロはグロでも、グロ・フレールなんちゃらの作る品。この、金カップのラベルが特徴的な品がセットワインについてきたので飲むことになった。とはいえ、このメーカーのつくりが変化しているとは、色々なところで聞く。じゃ、それが本当なのかを確かめるにはいい機会を得た。
 
まず見た目。まあまあ濃くて暗い色だけど、ちょっと紫色がかっているかも。若くて濃そうな感じだ。香りを確認すると、いやこれやっぱり濃いぞ? ちょっとインクっぽさがあるのと、これは……高いクオリティのネロ・ダヴォラかモニカみたいだぞ? 具体的には、グルフィのつくるネロ・ダヴォラかアルジオラスのつくるモニカあたりか? ただしモニカは土っぽさを強く伴うワインなのでまったく同じでもない。
 
口に運んでみると……いやいやいやいや、やっぱりこれはグロ・フレールのワインだ、思ったよりも変わっていない。濃いよーめっちゃ濃いよー!あと少し苦い。大抵のつくりのブルゴーニュ赤じゃない。まずいか、と言われたらまずくはないし、甘くて口当たりもなめらかっちゃなめらか、一種のうまいワインを形作っているのだけど、ブルゴーニュ赤らしいかと言われたらノーだ。これによく似たワインとして、イタリア系を思いつくし探せばロワール系あたりにもいそうな予感がする。うまいけど、ブルゴーニュ赤っぽさからは遠い感じだ。飲んだなかで近いブルゴーニュ赤として連想するのはドミニクローランの赤だけど、このエキス感はやっぱり独特で、ドミニクローランとの間の距離もかなり大きい。あっちのほうが好き。
 
※翌日。いや、なんだろう? こしあんみたいな旨味がえらく強まっている? あれだ、ザコルだったっけ、ローヌ産の、ブルゴーニュに寄せたような赤ワインに似た雰囲気になってきた。初日より旨いぞこれ? イメージどおりのブルゴーニュ赤ではないけれども、ひとつのワインとして品質を評価しないわけにはいかない。重たさが伴う点も含め、こういうのをブルゴーニュピノ・ノワールでわざわざ飲む必要あるの? という疑問を抜きにするなら、ひとつのワイン、ひとつの世界には違いない。