北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1858】Alpha Zeta Garganega Verona 2017

 
アルファ・ゼータ ガルガネガ
 
 このワインは、イタリア北東部ヴェネト州で安いワインをつくっているアルファ・ゼータの単独品種ガルガネガで仕立てたワイン。ガルガネガとは、本来ソアーヴェ(・クラシコ)系のワインの主力品種として用いるものだけど、こいつはブレンドが一切なくて、しかも産地がソアーヴェではなくヴェローナとある。正直、ここのソアーヴェはややかったるく、名門がつくるソアーヴェクラシコに見劣りすると感じていたけれど、以前に飲んだガルガネガのやつはイイ線行っていたと思うのでちょっと期待して抜栓。事前に冷やしていただくことにした。
 
 まずグラスに注いでみると、僅かに緑色がかった薄い白ワイン色。このあたりは、ソアーヴェ系らしい外観だ。抜栓した時から、あたりにはほんわりと温野菜系と、ザボンみたいな柔らか系柑橘の香りが漂う。
 
 口に運ぶと、ソフトな口当たりにほんわりと包容力のある曖昧な味覚。まさにソアーヴェ系の白ワインに期待したくなる(そして他の白ワインにはほとんど期待しない、例外があるとしたらアルザスのシルヴァネールか)後味の淡い感じがいい。ミネラルが意外にあって、ちょっと石灰岩寄りではあるけれども飲み応えの一部を形成しているザボンっぽい酸味がちょっと感じられる。ピエロパンの指標ソアーヴェクラシコに比べると、ミネラルも含め、くっきりとしているところがいくらかあるけれども、とはいえソアーヴェ系の良さはしっかり継承されていて、このメーカーのソアーヴェよりもはっきり飲み応えがある。アルファ・ゼータの白ワインでは、これがおすすめ。