北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1908】Di Majo Norante Sangiovese Terra Degli Osci 2016

 
サンジョヴェーゼ テッレ デリ オスチ 2016 ディ マーヨ ノランテ
 
 このワインは、イタリアワイン産地としてはきわめてマイナーな(というよりイタリア諸州のなかでもたぶんマイナーな)、モリーゼ州でつくられたワイン。品種はトスカーナ州では有名なサンジョベーゼ、このメーカーも始めての遭遇なのでお手並み拝見といったところ。
 
 まず見た目。赤茶色の、いくらか暗さを帯びた赤ワインではあるけれども、グラスのへりを観るに、それほど濃いわけでもない、そういう見た目。安めのサンジョベーゼ製ワインとしてはおかしくない。香りは、ビターなチョコレートのような香りとイタリアワインにありがちなスミレ-軟膏系の香りがそれなりあってうまそう。森の下草っぽい香りに、僅かながらなまぐさいノイズな匂いが混じっているような感じで、面白くはあるけれども典雅ではない感じ。
 
 口に運ぶと、穏やかな飲み心地がワッと来て、まるで飲みやすいキアンティ系の中堅どころみたいな気安さが来てうれしい。サンジョベーゼの常として、穏やかな飲み心地の後味には果実味、ちょっとアセロラに近いような照り照りとした酸味と甘みを帯びた果実味がじゅわっと広がる。タンニンはそんなに厳しくなくて、どんどん飲めてしまいそう。唯一、さきほどからのなまぐさいノイズさえなければ相当良いワインじゃあないのか。
  
 ※二日目。なんか色が昨日より焦げ茶色よりになって、なまぐさいノイズはなくなったかわりに穏やかな飲み心地が消えてしまった。ちょっと酸っぱいかも。初日のほうが良かった。